リード獲得広告とは?メリット・デメリットやリード獲得のコツ

リード獲得できる広告を考える

売上を伸ばすには効果的な広告が重要

自社の商品やサービスをユーザーに知ってもらうためには、広告の活用が欠かせません。インターネットの普及により、現在では特にユーザーのスマホに表示される広告が重要となってきています。ですがインターネット上の広告の数は膨大で、さらに種類も多様化しています。広告を出してみたものの、期待した効果が得られずに悩んでいるとすれば、それは選んだ広告の種類が適していなかったのかもしれません。

今回は、見込み客の情報を獲得することに特化した、リード獲得広告について解説します。リード獲得広告の概要やメリット・デメリットについて理解し、広告戦略に上手に組み込みましょう。

そもそもリード獲得広告とは?

リード獲得広告とは、Facebook・Instagram上の広告の一種です。リードとは、自社の商品やサービスに何らかの興味を持った見込み客を意味します。リード獲得広告は、広告を見てクリックをした見込み客の、メールアドレス・電話番号・住所などの情報獲得を目的とした広告です。

インターネット広告の多くは、広告をクリックすると現在のページから移動し、各広告主のページへ飛ばされることになります。移動先はLPと呼ばれるページとなっており、ユーザー情報を入力するフォーマットがついています。資料請求などを希望する場合、必要事項を入力して送信する仕組みです。

それに対しリード獲得広告が画期的であるのは、広告をクリックすると、そのままFacebook上に入力フォーマットが出てきて、ユーザーにページ移動の手間をかけることなく、必要な情報が獲得できるところです。購入や申し込みといったアクションまでがFacebook上で完結するのがメリットです。

リード獲得広告を出すメリット

リード獲得広告は手軽で効率的で、まさに今の時代に適したインターネット広告です。広告主やユーザーの負担を軽減し、必要最低限の情報を確実に得ることができるので、従来の広告手法で満足できないという人達にも注目されています。

リード獲得広告を上手に活用すれば、これまでよりも広告担当者の手間やコストを減らしつつ、自社のビジネスツールと連携して業務の効率をアップすることができるでしょう。ここではリード獲得広告の3つのメリットについてご紹介します。

ランディングページが必要ない

すでに述べたように、リード獲得広告ではFacebook上で全てが完結します。広告を表示し、興味を持ったユーザーが必要情報を入力して広告主に送信するまでの機能を備えた広告なのです。

これにより、まず広告主である企業側はLPと呼ばれる、ユーザーがクリックした先のランディングページをわざわざ用意しなくてもよくなりました。それどころか、Facebookのページさえあれば自社サイトの作成すら必要ないのです。

通常のインターネット広告であれば、広告の出稿費用の他に、LPの制作費と自社サイトの制作と維持費などがかかり、費用だけでなく関連する業務の負担もありました。リード獲得広告であれば手間やコストを削減することができ、小規模の会社であっても有効な広告戦略が可能となります。

フォーム入力の負担がかからない

リード獲得広告の大きなメリットは、ユーザーにストレスがかからないことです。まず元々自分が見ていたページから、広告をクリックしてランディングページに飛ばされることもユーザーにとっては1つのストレスです。さらに登録フォームで名前や連絡先などを細々入力させられると、せっかく購買や申し込みの意欲を持っていたユーザーでも離脱してしまう可能性があります。

リード獲得広告は、Facebook上の広告である利点を最大に生かし、ユーザーのFacebook登録情報が自動的にフォームに入力される設定になっています。ユーザーは最低限の入力の手間だけで申し込みまで到達できるようになっていて、リードの獲得率アップが見込めるでしょう。スマートフォンはPCよりも入力が手間なこともあり、多くの人がスマートフォンから申し込みをする今の時代に適した広告サービスとなっています。

CRMツールと連携できる

リード獲得広告は自社のCRMツールと連携することで、効率的にリードを管理して活用することができます。CRMツールとは顧客情報を社内で共有して管理するための支援ツールです。リード獲得広告で得たリード情報を、随時CRMツールに自動的に流れ込むようにしておけば、リアルタイムで顧客情報を管理し、最適なタイミングでアプローチすることが可能です。

もしCRMツールとの連携を行わない場合は、顧客情報をFacebookからその都度ダウンロードし、その他のツールにアップロードする手間がかかります。リード獲得広告の特性を上手く生かすことで、担当者の手間を大幅に減らすことができるでしょう。

リード獲得広告を出すデメリット

リード獲得広告を出すデメリット

手間が無く効率的に見込み客の情報を得ることができるリード獲得広告ですが、利用の際には注意点もあります。手間が無いというのは、それだけ広告としての機能に限りがあるということでもあり、いかにその特性を理解しているかがポイントになります。リード獲得広告のメリットだけではなく、デメリットも併せて知っておくことで、戦略的に売上アップの計画を立てることができるでしょう。

ここではリード獲得広告のデメリットについて詳しく解説します。自社のサービスや商品の宣伝にリード獲得広告が適しているのかをしっかりと見極めましょう。

スマートフォン向けにしか配信できない

まず知っておくべき重要なポイントは、リード獲得広告はスマートフォンにしか配信されないということです。スマートフォンの配信があれば十分と思うかもしれませんが、BtoBの商品やサービスの見込み客獲得を狙っているのであれば注意が必要です。企業の担当者としてのリード情報を得るためには、スマートフォンよりもPCの方が適しているからです。また高齢者向けの商品やサービスを扱っている場合も、思ったほどの効果が期待できないかもしれません。

今後リード獲得広告の仕様が変更になり、PC向けにも配信されるよう期待する声は高まっています。ですが現時点ではモバイル限定であるということを念頭において、自社の商品やサービスのターゲットとこの広告がマッチしているかをよく検討する必要があります。

伝えられる情報が限られる

リード獲得広告がLPを介することなくFacebook上で完結するというのは大きなメリットですが、見方によってはデメリットにもなり得ます。ユーザーをLPに誘導できれば、そこで存分に商品やサービスの魅力や特性を伝えることができるでしょう。

ですがリード獲得広告では、広告内の限られたクリエイティブスペースで必要最低限の情報だけを提示し、すぐにユーザーを申し込みフォームへと誘導してしまいます。ユーザーにとっては、十分な情報が無いままに申し込みを急かされているようで、不安を感じる要因になります。ユーザーをスムーズに申し込みというアクションへ誘導できるよう、広告の見せ方には十分気をつけなくてはなりません。

Facebook連携できないとユーザーの負担が増える

リード獲得広告が、ユーザーの入力の手間を省きストレスを減らすことができるというのは、あくまでもFacebookと連携してユーザーのプロフィール情報が自動入力される場合です。BtoB向けの商品やサービスでは、企業としての情報を獲得しなくてはならないので、フォームをカスタムして企業情報の項目を加えます。そしてユーザーには会社名や会社の電話番号、メールアドレスなどを手入力してもらわなくてはなりません。

これにはかなりの手間がかかり、せっかくのリード獲得広告の利点を生かすことができません。実際のところ多くのユーザーがこの手間を嫌ってページを離脱してしまいます。BtoB向け広告に限らず、リード獲得広告ではFacebookのプロフィール情報をメインとして、できるだけ入力フォームはシンプルにするよう対策しましょう。

リード獲得広告の設定方法

次に、実際にリード獲得広告を使用する際のやり方を見ていきましょう。設定方法は大まかに3つのステップに分けることができます。一つめがフォームの作成、次にリード獲得広告のキャンペーン作成、最後に獲得したリードのデータの取り込みです。

リード獲得広告の設定は比較的シンプルで、経験の無い人でも指示に従いながら手順通りに進めていくことが可能です。いくつかの手順では複数のやり方がありますが、ここではごく一般的な方法を紹介していきます。各手順での注意点を抑え、効率的にリードを獲得できる広告を打ち出しましょう。

リード獲得フォームを作成する

まずはユーザーに入力してもらうフォームの作成です。会社のFacebookページに、管理者としてログインし、ぺージ上のメニューバーにある「投稿ツール」をクリックします。次のページで左のメニューにある「フォームライブラリ」をクリックして、右上に現れる青い「作成」をクリックすると、新しいフォームの作成を開始できます。あとは指示に従って必要項目を設定していくだけです。

フォーム作成は、一度公開してしまうと再編集はできません。ですから設定は慎重に行うようにしてください。作成のポイントとして、まずはユーザーがストレスを感じないよう、項目数はできるだけ少なく、また分かりやすい項目名を心掛けましょう。住所入力欄はデフォルトの設定で進めると、自動入力が英語圏対応になっていて、勝手にローマ字に変換されたりといったことが起こります。住所はフリーテキスト欄で対応するなど、ユーザーが混乱して離脱しないよう注意する必要があります。

リード獲得広告キャンペーンを作る

次にキャンペーンの作成手順に移ります。新しいキャンペーンの作成を開き、「マーケティングの目的は?」という質問の選択肢の中から「リード獲得」を選んでクリックします。次に広告キャンペーンの名前を入力してから、広告セットに移動します。

広告セットはそのペルソナを対象として、自社で作成するFacebook広告を集めたものとなります。まずはターゲットのペルソナを含めるなどして、分かりやすい広告セット名を入力しましょう。次に「配置」や「予算と掲載期間」といった広告セットのオプションを設定していきます。

広告セットの設定を完了させてから、実際のキャンペーンの広告を作成します。広告名をつけ、動画や画像のクリエイティブ、テキストなどをプレビューで確認しながら作成していきます。また広告を設定するときに、作成したフォームを選択しておきます。

リードデータを取り込む

広告を作成して承認を申請すれば、広告がFacebook上に掲載されて、自社のフォームに入力したリードの情報が集まってきます。このリード情報は随時ダウンロードし、別のツールにインポートするなどして管理していかなくてはなりません。ダウンロードのやり方はいくつかありますが、1つが「フォームライブラリ」を開いて作業する方法です。

フォームライブラリを開くと自社のフォーム一覧が出てきます。そこからフォームを選んで、「Download」をクリックします。すると「新規リードをダウンロード」と「期間を指定してダウンロード」の2つの選択肢が出てきます。

ここで注意したいのが、「新規リードをダウンロード」は、一度ダウンロードすると新規リードの差分情報も消えてしまうということです。さらには同じFacebookページでも複数の担当者がいる場合、先に誰かが新規リードをダウンロードすると、次の人がページを開いたときにはすでに新規リードの差分情報は削除されています。混乱が起きないよう、しっかりダウンロードのルールを決めておくことをおすすめします。

リード獲得広告で良質なリードを獲得するコツ

リード獲得広告で良質なリードを獲得するコツ

リード獲得広告というツールを最大限に生かすためには、明確な戦略が欠かせません。見込み客の情報は数だけではなく、質も非常に重要です。特にリード獲得広告の場合、操作が手軽な分、求めているターゲットとは違ったリードが多く紛れ込む傾向があります。

ここでは質の良いリードを確実に獲得するために、リード獲得広告活用のコツを紹介します。目標の設定、ターゲティング、分析という3つの段階に分けて、それぞれの抑えておくべきポイントを理解しましょう。

目標を明確にする

リード獲得の目標は、何よりもまず明確であることが重要です。手軽なリード獲得広告を導入できたから、何となく得られるリード情報の量が増えるだろうという漠然とした考えでは、導入後の効果を検証して内容を改善していくことも望めません。「どのくらいの期間で」「どのようなリードを」「どれだけの数」獲得するのかということを、数値や明確な言葉で設定しておきましょう。

初めてリード獲得広告を利用する場合、実際どのくらいの成果が得られるかは未知数です。やみくもに高い目標を設定して、いざやってみると全く目標に届きそうにもないとなるとメンバーのモチベーションも低下してしまいます。目標設定はある程度現実的な数値で、なおかつ集まったリード情報を分析して、目標値に近づいていけるように、随時改善を試みましょう。

ターゲットを絞り込む

ユーザーのストレスが少なく、手軽にフォームに入力して申し込みができるというのは、裏を返せば、ターゲットとは違うユーザーの情報も紛れ込みやすくなるということです。しっかりとターゲットの絞り込みを行わなくては、量ばかり増えて質の悪いリード情報に振り回されることになるでしょう。

ターゲットを絞り込むには、広告のテキストや画像の中で、明確にターゲットを打ち出すというやり方が有効です。例えば「夏までに絶対痩せたい方必見!」「人事・採用のご担当者様向けサービス!」など、見出しではっきり誰に向けたサービスなのかを明記すれば、ターゲットにならないユーザーは広告をクリックしないでしょう。あるいは申し込みフォームにターゲット以外のユーザーには回答しにくい項目を入れて、振るいにかけるという手段もあります。

獲得したリード情報を分析する

リード獲得広告の運用は、広告を作成してリード情報が集まるようになればそれで終わりではありません。集まったリード情報を精査し、性別・年齢・クリックした時間帯などを分析して、その結果をリアルタイムで広告の設定に反映していくことが重要です。

特に初めてリード獲得広告を利用する場合、多くのリード情報が得られるようになっても、ターゲットとなるリードの割合が少なく、質が悪いことに悩まされる可能性があります。広告の画像やテキストはターゲット向きのものになっているか、入力フォームが適切か、常に改善を図り、より質の高いリード情報が得られるように工夫してみましょう。

リード獲得広告で得られる効果を検証してみよう

リード獲得広告で得られる効果を検証してみよう

ページ移動が無くFacebook上で全てが完結するという点で、リード獲得広告は画期的な広告手法です。見込み客獲得のためにLPや自社サイトを用意する必要もないのは、広告主にとっては大きな魅力でしょう。その一方でユーザーに与えられる情報量が少ないことや、BtoB向けとなるとユーザーのフォーム入力の手間が増えるなどのデメリットもあります。

多種多様な広告サービスがある現在、自社に適したサービスを選び取るためには、実際に様々なタイプを利用してみるのが一番でしょう。リード獲得広告もまずは使用して、見込み客の獲得に期待する効果が得られるのか検証してみましょう。

この記事を書いた人

DX支援メディア編集長
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大手の営業会社で1年以上働いた経験があるライターが、客観的な情報を踏まえた上で、BtoB営業に悩まれている方に寄り添ったコンテンツを発信していきます。

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