「社内のデザイナーだけでは足りず、新規案件の対応ができない」などの場合、外部デザイナーへ依頼が必要になることがあります。しかし初めて依頼するにあたって、次のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は上記の悩みを解決する記事です。初めて外部デザイナーへ依頼する方のために、探し方や依頼するときのポイントを解説しています。依頼側もある程度の知識が必要です。依頼方法を知らないとトラブルに発展したり、妥協しなければならなくなったりします。スムーズに仕事を進めるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
デザイナーを探す方法はいろいろあります。ここでは以下の3つの方法について、詳しく解説します。
それぞれのメリットやデメリットも併せて解説するので、デザイナー探しの参考にしてください。
友人や知人など周囲に声をかけてみるのも一つの方法です。直接の知り合いのなかにはいなくても「友人がフリーのデザイナー」などデザインができる人を紹介してもらえるかもしれません。
友人や知人に頼む場合、安価で引き受けてもらいやすい、気軽にやりとりができるなどのメリットがあります。一方で不満があっても言いにくい、修正を頼みにくいなどのデメリットもあります。
また知り合いや友人だからといって「大幅に安くしてほしい」「無料で引き受けてほしい」と依頼するのはマナー違反です。関係が悪くなったり、トラブルが発生したりするリスクが高まるでしょう。納品物に応じた適切な対価を設定することが、スムーズなやりとりに繋がります。
クラウドソーシングとは、インターネット上で不特定多数の人に業務を依頼できる仕組みです。最近ではフリーランスや副業などで仕事を受けたい個人の多くが、クラウドソーシングを活用しています。さまざまなスキルを持った人が登録しており、デザイン可能な人材も多く見つかるでしょう。
発注方法は主に2つあります。一般的な依頼方法であるプロジェクト形式は、応募してきた人の経歴やスキルから判断して仕事を依頼します。もう一つのコンペ形式は、複数の提案から優れた案を選ぶ方式です。ネーミングやデザインなどはコンペ形式も多く利用されています。
必要なときに、必要な業務を依頼できるのが、クラウドソーシングの大きなメリットです。人材にかかるコスト削減にも役立つでしょう。一方で依頼したい業務に応募者がマッチしているか判断が難しいケースも多くあります。
実際には期待できるようなスキルを持っていなかった、ビジネスマナーがなかったなどの事例もあるので人材選びは注意が必要です。
広告に関連するデザインの案件であれば、広告代理店に依頼するという方法もあります。デザイン以外にもマーケティングや広告に関する業務を行なっているので、プロジェクトを丸投げできるケースもあるでしょう。
しかしデザインに関する部分は下請けに再依頼することも多いため、他の方法で探した場合に比べて費用が高くなる傾向にあります。また広告代理店によって得意分野が異なるので、案件とマッチしているか慎重な判断が必要です。
さまざまな代理店と顔見知りになっておくことで、より案件にマッチした広告代理店に依頼できるでしょう。
外部のデザイナーに依頼する場合、依頼する側の内容が曖昧だとデザイナーも困ってしまいます。スムーズなやりとりをするためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
上記のポイントについて、具体的に解説します。
デザイン制作するにあたって、理由や目的があるはずです。どのようなことに必要なのか、なぜ必要なのかを明確にしましょう。
例えば
「新しく子連れOKの飲食店を開くことになり、宣伝のためにチラシを作りたい」
「印象に残りやすいデザインのロゴを制作したい」
「女性集客のためのノベルティを作りたい」などです。
これらの理由や目的を伝えることで、デザイナーもより効果がUPするための手法やアイディアを考えられるでしょう。ここが明確でないと、見た目だけで効果が期待できないデザインができてしまいます。「誰に」「なぜ」「どのように」を明確にし、デザイナーと共有しましょう。
デザイン依頼時に「かっこいい」「シンプルでスタイリッシュ」「かわいい」「さわやか」など抽象的な表現をする方がいます。しかしそのような抽象的な表現の依頼では、デザイナーが困ってしまうのが正直なところです。
発注側の「かっこいい」と、デザイナーの「かっこいい」が同じとは限りません。曖昧な表現のみで発注してしまうと、完成したデザインがイメージとかけ離れたものになる可能性があるので注意しましょう。
スムーズに伝える方法として、イメージ画像を共有するのがおすすめです。色の配色や文字の雰囲気が似たようなデザインを見つけ、サンプルとして共有しましょう。デザイナーもイメージが湧きやすく、スムーズにデザインを進められます。またNGのデザインサンプルもあれば、それも共有しておくとよいでしょう。
デザインと一言でいってもどのくらいの大きさなのか、何カット必要なのかによって料金は大幅に変わります。料金設定には明確な基準がないので、どのような報酬設定にすればよいか悩む方も多いのではないでしょうか。
報酬に関することはしっかりと決めておかないと、トラブルの元となります。また複雑な報酬体系にしてしまうとデザイナー側も混乱するので、シンプルでわかりやすい報酬設定にするのがおすすめです。
クラウドソーシングサイトを見て「どのくらいの報酬で受けてくれるのか」「募集しているのか」を調べてみるのもよいでしょう。ちなみに日本イラストレーター協会が、ホームページ上で種類ごとの料金相場を載せています。報酬設定に迷ったら、こちらも参考にしてみてください。
日本イラストレーター協会ホームページ:https://jpn-illust.com/guarantee.html
期間に余裕を持たせて発注することも大切です。デザインは細かい作業も多く、思っている以上に時間がかかります。例えばシンプルなデザインのチラシでも、以下の工程を踏んでいることを理解しておきましょう。
上記以外にもやらなければならないことはたくさんあります。「シンプルなチラシだから明日までにお願い!」というのは、デザイナーに負担をかけるうえ、クオリティも下がるのでNGです。高品質なデザインをしてもらうためにも、納期に余裕を持たせて発注しましょう。
デザインを依頼する際、契約書を締結してから仕事を開始してもらうようにしましょう。「一度きりの発注だから契約書は作らなくていいや」と契約書なしで業務を発注してしまう企業もあります。
しかしあとで著作権や報酬などの点でトラブルが発生するリスクが高まります。一度きりの依頼だったとしても、契約書を作成することがトラブルを避けるポイントです。
契約書には、次の内容を含めましょう。
他にも業務内容に応じて、項目を追加してください。契約書は自分でつくることもできますが、法律を理解していないと難しい部分もあります。最終的には専門家に確認してもらうとよいでしょう。
ここではデザイナーに仕事を依頼する際の注意点を3つにまとめました。依頼する側も最低限の知識やマナーが必要です。トラブルなくお互い気持良く進めるためにも、以下の点に注意しましょう。
デザインのなかに企業ロゴや、入れてほしいイラストなどの素材があれば、元データを渡すようにしましょう。例えばサイトに掲載されているロゴをスクリーンショットして使用するといった方法はおすすめできません。なぜなら解像度が低くなり、画像が荒く見えてしまうことがあるからです。
このように素材に問題がある場合、高解像度のデータを再提出してもらうなどの手間が増えます。余計なやりとりや時間が発生してしまい、お互いにストレスの原因となるでしょう。素材を渡す場合は、高解像度の元データを渡すことが大切です。
依頼後の大幅な条件変更は避けましょう。「かっこいい」を前提として依頼を受けていたのに、急に「かわいい」に変更と言われると、デザイナーは困ってしまいます。完成目前にしてそのような大幅な変更をした場合、トラブルに発展する可能性もあるでしょう。
目的やコンセプトが曖昧だと進めていくうちにイメージがブレやすくなり、上記のようなことが起こりやすくなります。デザイナーに依頼する前に、しっかりと目的やコンセプトを明確にしておくことが大切です。
理想のデザインを実現するために、意見を伝えてブラッシュアップしていくのは良いことです。しかし自分の好みや感性での判断が多すぎると、デザイナーは困ってしまいますので注意しましょう。
個人で使うデザインは別として、企業で使うデザインで大切なことは、意図が第三者に伝わるかどうかです。多くの人に意図を伝えるためには、ロジカルな視点が必要になります。つい自分の好みで判断したくなりますが、客観的な視点で評価することを心がけましょう。
外部デザイナーの探し方や、依頼する際のポイントや注意点を解説しました。社内のリソースが足りない場合、外部デザイナーに依頼することでカバーできます。しかし依頼する側もある程度の知識やマナーを理解しておかなければ、トラブルに発展する可能性もあるので注意が必要です。
イメージを具体的に伝える、契約書を交わす、余裕を持った納期を設定するなど、ポイントを押さえて依頼しましょう。お互いが気持ち良く仕事を進められる環境を整えることで、満足度の高いデザイン作りに繋がるでしょう。
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