DXの成功事例5選|他社の取り組み内容や成功の共通点を解説

DXは「Digital Transformation」の略称であり、デジタル技術とデータを活用して、企業の競争優位性を確立するための変革を指します。

多くの企業がDXに取り組んでいますが、具体的にどのような施策を行い、どのような成果を上げているのかを知ることは、自社の戦略を立てるうえで非常に有益です。

本記事では、日本企業におけるDXの成功事例5選と、そこから見えてくるメリットや課題についてわかりやすく解説します。

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目次

DXとはデジタル技術を活用してビジネスや組織を変革すること

経済産業省の定義によれば、DXとは企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革することを指します。

単なる業務のデジタル化(IT化)にとどまらず、組織やプロセス、企業文化そのものを変革し、競争上の優位性を確立することが最終的な目的と言えるでしょう。

現代の市場では、消費者の行動様式が変化し、デジタルネイティブな新規参入企業が台頭しています。

このような環境下で既存企業が生き残り、成長し続けるためには、従来のビジネスモデルに固執せず、DXによって新たな価値の創出が欠かせません。

DXは一時的なブームではなく、企業の持続的成長に直結する重要な経営課題です。

DXの成功事例5選|各社の課題解決と成果を解説

ここからは、実際にDXを推進し、業務変革や新たな価値提供を実現している日本企業の事例を5つ紹介します。

自社の業界や課題に近い事例があれば、ぜひ参考にしてみてください。

小松製作所|建機の稼働状況を可視化し顧客支援型ビジネスへ転換

建設機械大手の小松製作所は、早くから製品にIoT技術を取り入れ、製造業におけるDXの先駆者として知られています。

同社が開発した機械稼働管理システム「KOMTRAX(コムトラックス)」は、建設機械に搭載されたセンサーとGPSを通じて、車両の位置情報や稼働状況を遠隔で把握する仕組みです。

当初は盗難防止などを目的としていましたが、蓄積されたデータを活用することで、顧客に対して「燃料費の削減」や「省エネ運転の支援」といった運用面でのアドバイスを行うことが可能になりました。

単に建設機械を売るだけでなく、顧客のビジネス成功を支援する「コト売り」へとビジネスモデルを進化させた好例です。

参照:スマートコンストラクション|小松製作所

GO株式会社|タクシー配車アプリで移動体験と乗務員の働き方を刷新

タクシー配車アプリ「GO」を提供するGO株式会社は、日本交通グループとも関係が深く、タクシーの配車体験をアプリで刷新しています。

同社が提供するタクシー配車アプリ「GO」は、スマートフォン一つで一番近くのタクシーをすぐに呼べるサービスです。

従来、「タクシーが捕まらない」「行き先の説明が面倒」「支払いに時間がかかる」といった利用者の不満がありましたが、アプリによる配車や「GO Pay」によるキャッシュレス決済でこれらを解消しました。

また、乗務員側にもAIによる需要予測などを提供し、効率的な客待ちを可能にすることで、収益性の向上と労働環境の改善を実現しています。

ユーザーの利便性と乗務員の働きやすさを同時に向上させ、タクシー利用のあり方を変えた成功事例と言えるでしょう。

参照:GO株式会社「GO」|HOW TO USE

トライグループ|AI学習診断で個別最適な教育カリキュラムを提供

「家庭教師のトライ」で知られるトライグループは、教育分野におけるDXを積極的に推進しています。

同社が提供する「トライ式AI学習診断」は、生徒が学習診断に答えることで、単元別の理解度や苦手傾向を短時間で分析するシステムです。

この診断結果をもとに、学習の優先度や弱点の傾向を可視化し、生徒一人ひとりに合わせた個別最適な学習設計に活用しています。

従来はベテラン講師の経験や勘に頼っていた学習指導を、データに基づいて標準化・最適化した点が画期的です。

教育の質を均一化し、場所を選ばずに高品質な学習サービスを提供することで、教育格差の解消に貢献することも期待されています。

参照:トライ式AI学習診断|家庭教師のトライ

トラスコ中山|物流DXによる即納体制で在庫を武器に変える

機械工具の卸売企業であるトラスコ中山は、「物流DX」によって圧倒的な在庫管理能力と配送スピードを実現しています。

同社の物流センターでは、高度な在庫管理システムを導入し、受注から出荷までのリードタイム短縮に取り組んできました

また、見積回答システムの導入により、従来は人手で行っていた見積もり回答業務の迅速化・自動化を進めている点も特徴です。

さらに、顧客の工場内に在庫を置く「MROストッカー」という置き薬のようなサービスを展開し、発注の手間さえもなくす仕組みを構築しました。

「在庫は悪」という従来の常識を覆し、デジタル技術で在庫を武器に変えることで、顧客の利便性を最大化しています。

参照:トラスコ中山株式会社|デジタル戦略

セブンイレブン・ジャパン|AI発注で業務時間を削減し機会損失を防ぐ

セブン-イレブン・ジャパンは、全店舗に「AI発注」システムを導入し、店舗運営の効率化を進めています。

このシステムは、天候、気温、過去の販売データ、曜日ごとの傾向などをAIが総合的に分析し、商品の推奨発注数を提示するものです。

これにより、これまで店長やベテラン従業員の経験に依存していた発注業務が標準化され、経験の浅いスタッフでも適切な発注が可能になりました。

導入の結果、発注にかかる業務時間を最大で約4割削減するとともに、欠品による販売機会ロスの削減にもつながっています。

また、精度の高い発注を行うことで、売れ残りによる食品ロスの削減効果も期待されています。

参照:株式会社セブン-イレブン・ジャパン

成功事例から分かるDX推進によるメリット

成功事例に共通しているのは、単にツールを導入しただけでなく、それによって明確な価値を生み出している点です。

DXを推進することで、業務効率化はもちろん、新たなビジネスチャンスの獲得など、企業経営に直結する多くのメリットが得られます。

ここでは、DXに取り組むことで得られる代表的な3つのメリットを解説します。

業務効率化により限られた人員で成果を出せる

DXの最も分かりやすいメリットは、デジタル技術による業務プロセスの自動化と効率化です。

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIを活用することで、データ入力や集計といった定型業務を自動化し、人的ミスを削減できます。

トラスコ中山やセブン-イレブンの事例のように、物流や発注業務をシステムに任せることで、従業員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。

これにより、長時間労働の是正やコスト削減が進み、限られた人員でも高い成果を出せる高生産性な組織へと変革することが可能です。

データの可視化で迅速な意思決定が可能になる

DXによって社内のあらゆるデータが一元管理・可視化されると、経営判断のスピードと精度が向上します。

小松製作所のように、製品の稼働データをリアルタイムで収集・分析できれば、需要の変動や顧客の課題を即座に把握できます

経験や勘に頼るのではなく、客観的な事実(データ)に基づいて戦略を立てられるため、変化の激しい市場環境でも的確な判断が可能です。

「今、何が起きているか」を正確に知ることは、リスクを最小限に抑え、ビジネスの勝率を高めるための強力な武器となります。

新たな顧客体験を生み出しビジネスモデルを変革できる

DXの真の価値は、既存の枠組みを超えた新しい価値や体験を顧客に提供できる点です。

GOのアプリ配車やトライグループのAI診断のように、デジタル技術を使うことで、これまでの不便や制約を取り払い、全く新しいサービス体験を生み出せます

単なる製品の販売から、サービスとしての提供(SaaS/MaaSなど)へとビジネスモデルを転換することも、DXだからこそ実現できる戦略です。

顧客の期待を超える体験を提供すると、他社との差別化を図ることができ、長く選ばれ続けるブランドを築けるでしょう。

DX推進における注意点と対策

DXには多くのメリットがある一方で、進め方を誤ると期待した成果が得られないばかりか、現場の混乱を招くリスクもあります。

ここでは、DX推進において多くの企業が直面しやすい課題と、注意すべきポイントについて解説します。

ツール導入をゴールにせず目的を明確にする

DX推進で最も陥りやすい失敗の一つが、「ツールを導入すること」自体が目的になってしまうケースです。

「AIを使いたい」「最新のシステムを入れたい」という動機だけで進めると、現場の課題と合致せず、使われないシステムが出来上がってしまいます。

重要なのは、「どのような課題を解決し、どのような価値を生み出したいのか」というビジョンを明確にすることです。

デジタル技術はあくまで手段であり、ビジネスを変革するための道具に過ぎないという認識を持つことが成功への第一歩と言えるでしょう。

老朽化した既存システムの刷新も検討する

長年使い続けてきた古い基幹システム(レガシーシステム)が、DX推進の足かせになることが少なくありません。

システムが複雑化・ブラックボックス化していると、新しいデジタル技術との連携が難しく、データの活用が進まない原因になります。

経済産業省が警告する「2025年の崖」問題も、このレガシーシステムの刷新が遅れることによる経済損失リスクを指しています。

DXを進める上では、表面的なツール導入だけでなく、基盤となるシステムの刷新やデータ構造の見直しもセットで検討しましょう。

全社一丸となってDX人材の育成と風土醸成を行う

DXを推進するためには、デジタル技術とビジネスの両方に精通した人材が必要ですが、そうした人材は市場全体で不足しています。

また、新しいシステムの導入や業務フローの変更に対し、現場の従業員から「仕事が増える」「使い方がわからない」といった抵抗が生まれることもあります。

これらを乗り越えるためには、外部パートナーの活用や社内人材の育成(リスキリング)を行うとともに、丁寧な説明とコミュニケーションが欠かせません

経営層が強いリーダーシップを持ち、全社一丸となって変革に取り組む風土を作ることが、DXを定着させるための鍵となります。

まとめ|成功事例を参考にDX化をスモールスタートさせよう

DXは企業の競争力を高め、持続的な成長を実現するための重要な経営戦略です。

小松製作所やセブンイレブンなどの事例から分かるように、成功企業は単なるデジタル化にとどまらず、顧客への提供価値そのものを変革しています。

自社の課題を明確にし、まずはスモールスタートで実績を作りながら、組織全体の変革へとつなげていきましょう。

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