オンライン商談のアポを獲得する3つのポイント

【最終更新日:2022年1月3日】

働き方改革の推進により、今まで以上に業務の効率化が求められるようになりました。営業活動においてもさまざまなITツールを取り入れたり、案件1つあたりのリードタイムを短縮するよう営業方針が変化したりしていることでしょう。

「オンライン商談」は客先への移動時間の削減・商談数の増加・ペーパーレスによるコスト削減など、多くのメリットが期待できる手法ですが、従来のフィールドセールスとの違いに戸惑っている方もいることでしょう。

従来の訪問商談をオンライン商談に切り替えるためのポイントを3つご紹介します。実践的なトークスクリプトも記載するので、自社の商材・サービスに合わせてご活用ください。

ポイント①:レスポンスを早く、商談日時はなるべく直近で設定

オンライン商談のメリットの1つは、商談に至るまでのスピード感です。顧客にも同じメリットを感じてもらうために「即レス」「即アポ」を基本姿勢として、わかりやすい言葉でご案内しましょう。

見込み客からの問い合わせ対応は5分以内

資料請求のメールや問い合わせフォームからの連絡があったら、なるべく5分以内に対応するようにしましょう。相手方の意識に商材・サービスへの興味が上がっている瞬間に対応することで、アポの獲得率が上がります。

この場合の対応は「のちほど電話を差し上げる」というメールでも、「今、お問い合わせいただいたようですが、お時間よろしいでしょうか」という電話でもどちらでも良いので、スピード感を重視して行動しましょう。

アポイント設定は今日・明日・明後日がベスト

オンライン商談は、アポが成立しても「来客の予定」や「会議室を予約」など相手方のタスクが発生しないので、お客さまにうっかり失念されてしまうリスクがあります。これを防止するためには、アポの設定日時を「今日これから」「午後にでも」「明日・明後日」など間近の予定を提案しましょう。

メールでの連絡なら、予約受付システムなどを活用して、30分刻みでの予約を可能にすれば、「すきま時間でも商談ができるのか」と驚きを持って受け入れられることでしょう。

商談相手にとってオンラインはいかに手軽かを理解させる

「オンライン商談でお願いします」と切り込んでも、ピンとこなかったり、経験がないのでためらったりというお客さまもいることでしょう。アポ獲得のためにはオンライン商談の手軽さをわかりやすい言葉で端的に伝え、納得してもらうことが大切です。

商談相手のメリットを中心としたトークスクリプトを用意する

営業マンの訪問をオンライン商談に変えることは、お客さまにもさまざまなメリットを感じてもらえることです。経験のない方には想像できない部分でもあるので、相手側のメリットを中心としたトークスクリプトを用意してアポ獲得に臨みましょう。オンライン商談の手軽さを感じてもらえるメリットとしては以下の点があげられます。

・会議室や応接室の予約が不要
・ネットワークに繋がっているPCと電話さえあればどこでも対応可能
・PC設定やアプリケーションのダウンロードなどの手続きは不要
・お客さまが遠方でも、新幹線や飛行機など交通手段の予約が不要なので、スケジューリングが即応可能

トークスクリプト事例
“それでは詳しいお話は、パソコンの画面を見ながら電話でのご説明とさせていただきたいと思います。メールでリンクをお送りしますので、そちらをクリックしていただければカメラ映像が繋がります。オンラインでご挨拶できますし、そのまま当社の資料もみていただける仕組みです。本日○時以降、もしくは明日にでも、30分ほどお時間いただけますでしょうか。 ”
“ ○日○時ですね、ありがとうございます。時間になりましたら私の方からお電話差し上げますので、インターネットに繋がっているパソコンをご用意いただき、メール画面を開いてお待ちください。お電話番号は000-0000-0000でよろしいでしょうか。それでは、当日はよろしくお願いいたします。 ”

ポイント②:「直接会って話を聞きたい」の切り返し

見込み客はすでに一定の温度で商材やサービスに興味を持ってくれているので、「直接会って詳しく知りたい」「資料の説明をその場でしてほしい」と希望されることも少なくありません。営業マンが「訪問でもオンラインでもどちらでも良いから商談を」というトーンで話を進めては、オンライン商談が選ばれることはないでしょう。

「オンライン商談は双方にメリットがある」「サービスの利便性向上が当社の方針」というように、営業マンのマインドを確立し、自信を持ってオンライン商談を案内することが大切です。

アポイントを取るまではこれまでと同じ通常トークで

「資料請求から商談に進むこと」と「オンラインに対応すること」は同じようでいて、お客さまにとってはまったく異なる要求です。セールストークの始めからオンライン商談を提案してしまうと、せっかく商材・サービスに興味を持ってくれている見込み客でも拒絶反応を示すケースが増えてしまうことでしょう。

アポイントを確約するまでは、従来どおりのトークで信頼を得るようにしましょう。

「Web会議システム」や「ZOOM」等のIT用語は極力使わない

「営業さんに来てもらって話を聞こう」と思っているところに、「ZOOMのWeb会議システムを使えば簡単に……」と聞きなれないIT用語を羅列しては、お客さまに警戒心を抱かせてしまいます。ITツールは手段であり、商談の目的はあくまでもお客さまにわかりやすく説明することなのです。

オンライン商談を切り出すときには「対面と同等の質で、資料を一緒に確認しながら説明できる仕組み」であることを理解してもらいましょう。

訪問しない場合の相手のメリットを伝える

オンライン商談のメリットは冒頭でも述べたように「移動時間の削減」「商談数の増加」「ペーパーレスによるコスト削減」などですが、これらは言ってみれば「こちらの都合」でしかありません。オンライン商談を承諾してもらうためには、お客さまからみたときのメリットについて考えてみましょう。

・知りたい情報がタイムリーに得られる
・検討時間の短縮によるスピード感
・経費削減による低価格の実現
・ニーズ違いではないか確認できる など

事前に切り返しトークスクリプトを作成しておく

お客さまから「とにかく来てよ」と言われた場合のトークスクリプトを作成しておきましょう。営業マン各人がその場その場で切り返していては、営業セクション全体の質の統一を図ることもできません。

新規顧客や見込み客の場合は「お伺いするとなるとスケジュールが先になりそうですので、まずはパソコンを使っておおまかに説明させていただきたく」「お客さまのニーズに適したものかどうか確認できます」とわかりやすく伝えましょう。

「まずは資料をみていただき、訪問時にはより有意義な打合せにしたいと思います」という切り口で、オンライン商談を訪問前のワンクッションだと理解してもらう手法も有効です。オンライン商談で内容に満足してもらえれば、訪問の必要はないと判断されることでしょう。

既存顧客なら定例の訪問時に「次回の打合せはオンラインでいかがでしょう」と提案しても良いでしょう。オンライン商談なら打合せの頻度を増やすことができ、会議室の予約やお茶などのおもてなしが不要になるというメリットがあります。

ポイント③:オンライン商談をキャンセルさせない

オンライン商談は気軽に日時を設定できる代償として、キャンセルに対する心理的ハードルが低いことがネックとなります。

「まだ切符買ってないでしょ」「こちらに向かっているわけじゃないなら」「またいつでも設定すればいいし」と、先方の都合でキャンセルされないためには、オンラインといえども「これは商談である」と認識してもらうことが必要になります。

アポ獲得後に商談相手へ送付する専用資料を用意する(興味を持たせる)

事前準備が大切なのはフィールドセールスとも何ら変わりはありません。質の高い専用資料を準備しておきましょう。特にオンライン商談はアポまでの時間が短い傾向にあるので、事前資料をメールで送付するなど、連絡を密にして興味を持ち続けてもらうよう工夫しましょう。

ツールに事前登録等が必要であれば参加手順を事前に連絡する

オンライン商談を経験したことのないお客さまには、ツールの利用方法を丁寧にわかりやすく伝えることが重要です。

「難しそう」「セキュリティは?」といった不安感を払しょくし、簡単なステップで商談がスタートできるよう手順を伝えておきましょう。操作方法の動画を用意したり、利用ツールの提供会社や実績について説明したりしておくと安心してもらえます。

リマインドメールや確認TELを必ず入れる

オンライン商談の日時が迫ってきたら、相手方の準備が整っているか、事前資料はみてもらえたかなど、リマインドメールや電話を入れて確認します。ヒアリングシートを送付して、先方の要望や商材への理解度を把握しておくとセールストークの組み立てが容易になるでしょう。

まとめ

テレワークの普及で、人はいつもの自分の場所で・情報資料はクラウド上に・顔を合わせて話したければカメラを通じて、というオンライン商談を実践できる環境が整ってきました。

オンライン商談は営業マンとお客さま、双方にメリットのある商談方法です。お客さまに安心してオンライン商談に対応してもらえるように、トークを磨いてアポ獲得を目指しましょう。

 

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