オンライン商談システムのメリット・デメリット

【最終更新日:2021年3月31日】

営業というと、クライアント先を訪問して対面で商談する訪問営業が主流ですが、最近ではリモートワークや営業活動の効率を向上にともなって、「オンライン商談」を取り入れている企業が増えています。しかしオンライン商談への切り替えを検討している方や、どうしたら成約率が上がるのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、オンライン商談システムについて、そのメリット・デメリットと、結果に繋げるコツをご紹介します。

オンライン商談システムとは

コミュニケーションツールを使って、オンライン上での商談を可能にしたのが「オンライン商談システム」です。

顧客とのやり取りをすべてオンライン上で行えるため、社内や自宅にいながら、あらゆる場所にいる顧客と商談できるようになります。日程調節やテレビ電話、資料の画面共有などもできるので、対面時と変わらないクオリティでの商談が可能となります。

オンライン商談システムのメリット

オンライン商談を導入するメリットを見ていきましょう。

移動時間や交通費を削減できる

訪問営業では、クライアント先への訪問にかかる移動時間と交通費がかかります。しかしオンライン商談では、どの場所にいる顧客ともオンライン上で商談ができるため、これまでかかっていた移動時間とコストを大幅に削減できます。

今よりもすくない営業人数で回せる

訪問営業では、社員一人が一日に回れる訪問先の数が限られているため、より多くの商談を行うには人員を増やす必要があります。しかし移動時間が削減されることで、その分新しい商談や他のメンバーのフォローができるようになり、少ない人数でも業務を回せるようになります。

1人あたりの商談件数がアップする

削減された移動時間で、新しい案件を担当することができるようになります。これまで十分にアプローチができていなかった顧客層にも、商談の時間を当てることができます。

リードタイムを短縮できる

訪問営業は、日程調節やアポイント、商談、契約をすべて完了させるのにそれなりの日数がかかります。しかしオンライン商談では、その場で商談から契約までを一貫して進められるため、顧客の熱量を下げることなくスピーディーに業務を締結することができます。

商談相手の負担を減らせる

対面で商談をする際は、日程調節や商談場所の用意、お茶出しなど、顧客に負担がかかることが多いです。一方オンラインの場合は、約束の時間にパソコンから繋ぐだけなので、ストレスなく気軽に商談を受けてもらえます。

営業スタッフの商談履歴を可視化できる

オンライン上ですべての業務を一貫して行うため、いつ・誰とやりとりをしたのかを可視化することができます。自分の業務の管理が簡単になるほか、管理職の負担軽減にもつながります。

営業ターゲットが日本中に広がる

通常は移動時間やコストを考慮して、営業エリアは拠点から近い範囲とする場合がほとんどです。しかし一定の範囲で営業活動を続けていくと、顧客リストが枯渇してきます。

オンライン商談では、そもそも営業エリアを決める必要がなくなるので、全国の企業をターゲットにできます。

オンライン商談システムのデメリット

次に、オンライン商談システムを利用するデメリットをお伝えします。

通信の接続状況に依存する

インターネット回線が不安定な状態にあると、会話の途中で接続が途切れてしまう場合があります。そのため、事前にインターネット接続が安定しているかをテストしておくようにしましょう。

システムによっては商談相手のユーザーエントリーが面倒

オンライン商談システムによっては、相手に事前にインストール、アカウントの作成、登録をしてもらう必要があります。そのため手間がかかり面倒だと思われてしまうことがあります。

ただ、システムによっては指定のURLにアクセスするだけのものもあるので、ツール選びはよく比較しながら行ってください。

アポイントのキャンセルが増える

訪問営業と比べてアポイントが軽く捉えられてしまい、キャンセルが多くなります。

対策としては、なるべく近い日程を設定することや、リマインドメールを送るようにしましょう。またリマインドメールに自社のサービス概要を添付しておくと、事前に目を通しておいてもらえるので、商談がよりスムーズに進むかもしれません。

相手に準備してもらうツールが多い

たとえばSkypeの場合、事前にインストールとアカウントの作成をし、IDやメールアドレスを共有してもらう必要があるので、相手に準備してもらうことが多くなります。

しかしZoomのように、当日に指定のURLを開いてもらうだけで通話できるシステムもあるので、相手企業に合わせて使い分けると良いでしょう。

対面営業と比較して心理的な距離感を縮めにくい

オンライン上で顔を合わせることはできますが、対面したときに比べると、伝わる印象や温度感は異なり、心理的な距離も縮めづらくなります。

そのときは、訪問商談とオンライン商談を使い分けることもできます。初めの何回かはオンラインで行い、商談の手ごたえが掴めた場合にのみ訪問商談に切り替えるといった方法が考えられます。

慣れていないと断られる

相手側がオンライン商談システムを使った商談に慣れていないと、商談自体を断られる可能性があります。対面商談の希望がある場合には、オンラインにこだわらず可能な限り柔軟に対応するようにしましょう。

複数人だと先方に負担がかかる

相手が複数人いる場合、まとめて対応したほうが効率はいいですが、相手には会議室の確保や機材の準備などで負担をかけてしまうことがあります。あらかじめ人数を把握しておき、オンラインでも問題ないか、数回に分ける必要はないかを確認しておきましょう。

オンライン商談で使える6つのTips

オンライン商談の成功率を上げるために役立つTipsを6つ紹介します。

1.カメラ映りを意識する

カメラには上半身しか映りませんが、清潔感のある服装と画面の明るさを意識することで印象は大きく変わります。シャツのしわや服の色合い、光の当たり具合にもきちんと気を配るようにしてください。

2.自己紹介は丁寧にする

オンライン上でのコミュニケーションは、初対面の場合は特に相手との距離感を感じやすくなります。そのため、丁寧な自己紹介で親しみやすい印象を持ってもらうことが大切です。商談を始める前に、出身地や趣味などを記入したプロフィールシートを画面共有して自己紹介する方法がおすすめです。

3.リアクションは対面営業の1.5倍大きくする

オンライン上では、大げさなくらいのリアクションをすると相手は話しやすくなります。小声でつぶやいたり軽く頷いたりしてもなかなか伝わらないため、分かりやすいリアクションをして、話を聞いているという姿勢を示すようにしましょう。

4.話す速度を対面営業よりも早くする

オンライン商談では、相手に伝わる情報量は大きく減少します。画面共有の際は表示画面が小さくなったり、資料を見ながら商談をしたりするため、対面時ほどダイレクトに口の動きや表情、ジェスチャーが伝わりません。そのため、話す速度を通常の1.1~1.2倍にして情報量を補い、クリアに話すことを心掛けましょう。

5.「ご不明点はありますか?」なんど、適度に声をかける

一方的に話すのではなく、「いかがですか?」「質問はありますか?」などと相手の反応を見て声をかけるようにしましょう。そうすることで、相手が意見を言いやすい雰囲気をつくることができます。

6.商談を録画・録音して客観的に振り返る

商談の質を向上させるために、商談の様子を画面録画などで録画して振り返るようにしましょう。自分ひとりで確認するのも大事ですが、同僚や先輩からもフィードバックをもらうとさらなるスキルアップにつながります。

まとめ

オンライン商談は対面商談と比べて、システム利用時の問題や、コミュニケーションの取りかたが難しいなどといったデメリットがあります。しかし働く場所を問わないことや、移動時間・コスト・人員の削減、顧客リストの増加など多くのメリットがあります。

自社のサービスの特徴や営業戦略を考えたうえで、オンライン商談の検討をしてみてはいかがでしょうか。

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