専門スキルをもつ在宅ワーカーを“外部戦力”として活用 人手不足を解消し、組織力が強化
株式会社ナースホーム
代表取締役 毛利 美絵 様/取締役 事務長 毛利 雄太 様ご利用中のサービス
Crowd Members
- 課題
事業拡大に伴い、採用・経理・広報などの事務業務が増加。現場中心の体制では対応が難しかった
- 解決策
専門スキルを持つ在宅ワーカーを「ママワークス」経由で契約し、バックオフィス体制を再構築
- 成果
業務効率化と残業ゼロを実現。地域では「訪問看護といえばひなた」と呼ばれる体制づくりが前進
株式会社ナースホームは、福井県と東京都を拠点に在宅医療・介護支援を行う。訪問看護ステーションと居宅介護支援事業所を運営し、「その人が望むその人らしい生活を送れるように援助する」を理念に地域の病気や障がいのある方がその人らしく、住み慣れた自宅で安心して生活できるよう、医師やケアマネジャーとも連携しながら、24時間対応の体制でサポート。また、ご家族の介護負担を軽減するための相談支援や介護方法の指導も行っている。従業員は正社員約32名、在宅ワーカー5名が活躍中。今回は、代表取締役の毛利美絵氏と取締役兼事務長の毛利雄太氏に、在宅ワーカー導入の背景や運用方法、成果について話を伺った。
地域に根ざした訪問看護の現場から、在宅ケアの理想を追い求めて

株式会社ナースホームの創業は2012年。訪問看護ステーションおよび居宅介護支援事業を2013年に開設。福井県内では当時、個人運営の訪問看護ステーションはわずか2ヵ所しかなく、地域の高齢化が進む中で在宅医療のニーズは急速に高まっていたという。
代表は創業前、福井と千葉という遠距離の中で、定期的に母親のもとへ通い介護を続けていた。しかし、母親が望む「自宅での生活」を最後まで叶え、看取ることはできなかった。「わがままでも、自分らしく生きてほしかった」というその深い後悔と願いが、いまの経営理念である 「その人が望む生活を、その人らしく送れるように支援する」という思いにつながっている。
大切な人を思う気持ちから生まれたこの理念のもと、利用者さま一人ひとりの意向を尊重し、最期まで自分らしく暮らせる生活を支えている。
現在、福井に約28人、東京に4人のスタッフを配置し、地域の医療・介護を支える存在として認知を広げている。看護師や理学療法士、作業療法士といった専門職が訪問し、医療面・生活面の両方を支援する体制を整備。利用者一人ひとりの生活の質向上に寄与している。
一方で、事業の拡大に伴い、バックオフィス業務の負担が顕在化していった。経理・採用・広報などの事務業務は専門知識を要する一方、現場職員の多くは看護師であり、デジタル分野に詳しい人材が少なかったという。採用できても定着が難しく、業務効率化のノウハウも社内に十分蓄積されていなかった。
「現場のケアは充実してきた一方で、事務管理の体制が追いついていないのが課題でした。そんなときに、外部の専門スキルを持つ在宅ワーカーという選択肢を知り、『これはうちにぴったりかもしれない』と感じました」(毛利雄太氏)
こうして、株式会社ナースホームは在宅ワーカーの導入を決定。慢性的な人手不足を補うだけでなく、業務効率化と組織基盤の強化を目指した新たな取り組みが動き出した。
在宅ワーカーと築く新しいチーム体制。デジタル化がもたらす効率化の波

バックオフィスの課題解決を目的に、株式会社ナースホームが導入したのが「ママワークス」を通じた在宅ワーカー活用である。2016年に入社し、バックオフィス全般を統括してきた毛利雄太氏は、導入当初を振り返る。
「最初は業務委託ってどうすればいいのかもわからず、契約や業務の切り分けも手探りでした。ママワークス事務局の担当者が丁寧にサポートしてくれて、1ヵ月単位で契約を試しながら進められたのが良かったです。『必要な作業だけを、できる人にお願いできる』というスタイルは画期的でした」(毛利雄太氏)
現在、同社では5人の在宅ワーカーと契約している。人事担当、システムアドバイザー、事業全体を俯瞰するコンサルタント、Webディレクター、そしてSNS運用担当という多様な専門職がチームを構成。それぞれのスキルを生かし、組織のデジタル化やブランディング強化を推進している。
「人事担当の方には、求人票の修正、面接調整などをお願いしています。システムアドバイザーの方には業務フローの可視化を進めてもらい、見えていなかった無駄や課題が整理できるようになりました」(毛利雄太氏)
業務の進行は、毛利雄太氏が全体のハブを担い、チャットツールを用いて日常的に連絡を取り合う。必要に応じてオンラインミーティングも実施し、リアルとリモートを融合させた新しいチーム体制を確立している。さらに、ママワークス事務局の担当者が間に入り、依頼内容の調整や課題共有を行うことで、スムーズなコミュニケーションが実現している。
「皆さん理解がとても早くて、こちらが『こんな感じでお願いしたい』と伝えると、すぐに意図をくみ取って形にしてくれます。今では私にとってなくてはならない存在です」(毛利雄太氏)
導入初期は外部委託への不安もあったが、試行錯誤を重ねるなかで社内の理解も深まり、チーム全体が柔軟に変化を受け入れるようになった。特に若手スタッフの多い現場では、デジタルツールの導入にも前向きで、情報共有や記録管理のスピードが格段に向上したという。
「最初は私も半信半疑でしたが、今では『魔法みたい』と驚いています。業務のデジタル化が進んだことで、現場と本部がリアルタイムでつながるようになり、チーム全体の連携力が強化されました」(毛利美絵氏)
地域密着型の医療・介護現場に、外部人材の専門スキルとオンライン連携という新たな仕組みが融合。ナースホームは、働き方の多様化と組織力の強化を両立させる道を切り開いた。
残業ゼロ・業務効率化を実現。“使わない選択肢はない”在宅ワーカーの可能性

在宅ワーカー導入から一定期間が経過した今、株式会社ナースホームでは、業務の効率化と働き方の改善という明確な成果が見えてきている。
「一番大きいのは、業務の負担が圧倒的に軽くなったことです。これまで私一人で人事、経理、採用、広報などを抱えていたのですが、専門スキルを持つ在宅ワーカーに任せられるようになって、社内全体の流れが格段にスムーズになりました」(毛利雄太氏)
業務フローの整理やシステム化によって、作業の無駄や重複が減少。結果として、現場スタッフが本来の業務に集中できる環境が整った。訪問看護という“人と向き合う”仕事の本質に立ち返り、ケアの質も向上している。
「訪問看護の仕事は、利用者様との関わりが何より大事です。以前は事務作業に追われていましたが、それが減って、残業ゼロを実現できるようになりました。みんなが定時で直行直帰できるようになり、代表の『きちんと仕事をしてくれればそれでいい』という考えが社内に浸透しています」(毛利雄太氏)
また、業務を外部委託することで「人を雇う」という固定観念が変わった点も大きい。採用難が続く介護業界において、必要なスキルを必要なタイミングで活用できる在宅ワーカーの存在は、同社にとって“新しい戦力”そのものだ。
「在宅ワーカーの方たちのレベルの高さにも驚きました。1日で10人以上の応募が来ることもあり、海外大卒や博士号を持つ方まで。地域採用では出会えなかった人材と一緒に働けるのは本当に刺激になります」(毛利雄太氏)
今後の展望について、医療・介護分野におけるデジタル化推進を見据えて語る。
「福井で、『訪問看護といえばひなた』と言われる存在を目指しています。医療業界はデジタル化が遅れている分、伸びしろが大きい。AIやオンラインツールの活用で、これまでできなかったことが可能になるはずです。現場の負担を減らしながら、より利用者様に寄り添える体制を強化していきたいと考えています」(毛利美絵氏)
最後に、在宅ワーカーの導入を検討している企業に向け、次のようなメッセージを寄せた。
「最初は不安もあると思います。でも、一度在宅ワーカーに業務を依頼すると世界が一気に変わります。『この仕組みを知らなかったら損していた』と感じるほどです。採用難や業務効率化の課題を抱えているなら、在宅ワーカー活用は確実な解決策になります。今ではもう、『使わない』という選択肢はありません」(毛利雄太氏)
株式会社ナースホーム
事業内容
居宅サービス事業、介護予防サービス事業(訪問看護ステーション)など
