「For JAPAN」への出演と「HRユニット」導入の両輪で組織を強化。老舗メーカーが挑む採用課題の解決と技術革新
大阪ラセン管工業株式会社
代表取締役社長 小泉 星児 様ご利用中のサービス
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- 課題
高い技術力を持ちながらも知名度が低く、技術部門や営業の若手人材の採用が難航していた
- 解決策
経済ビジネス番組「For JAPAN」への出演と「HRユニット」の伴走による本格的な採用体制の構築
- 成果
応募者の事前理解が深まり入社後のミスマッチが解消。新卒採用や新製品の早期受注に貢献
大阪市西淀川区に本社を置く大阪ラセン管工業株式会社は、1912年の創業以来、フレキシブルチューブやベローズなどの製造・販売を手がける老舗企業である。高い技術力を武器に、内径1.6mmの「Micro Mini Flex」など革新的な新製品を展開し、国内において強固な営業体制を構築している。今回は、代表取締役社長の小泉星児氏に、人材獲得と企業ブランディングを背景に「メディアユニット」および「HRユニット」を導入した経緯と、その後の成果や今後の展望について話を伺った。
技術革新を続ける老舗メーカーが直面した、人材確保における知名度の壁

大阪ラセン管工業株式会社は、日本で長い歴史のあるフレキシブルチューブ専門メーカーである。長年にわたり産業インフラを支え続ける同社だが、近年は極薄材成形技術を駆使した革新的な新製品の開発に注力している。その背景には、同業他社への強い対抗心があった。2001年に内径3mmの製品を開発していた同社だが、2015年に他社が同じ口径で「世界最小」と謳ったことに奮起し、2019年には半分の内径1.6mmを実現した製品を発表したのである。さらに、大阪・関西万博への出展条件である「世の中にまだお披露目しておらず、商品化できるもの」という高いハードルをクリアするため、内径0.9mmという驚異的な細さを誇る「Nanoflex」を開発するに至った。
しかし、こうした高い技術力を誇る一方で、同社はBtoB企業ならではの根深い悩みを抱えていた。それは、一般的な知名度の低さに起因する採用活動の難しさである。
「いくら良い製品を作り、国家プロジェクトなどに関わっていても、世間一般にはどうしても名前が知られていません。特殊な方でなければ自ずと入社してくることはなく、とくに新しいモノづくりを担う技術系・設計の人間を集めるのは本当に厳しい状況でした」(小泉氏)
先代までの厳格な雰囲気を変えようと、小泉氏が代表に就任して以降は「社長」という肩書きで呼ばせず、フランクに名前で呼ぶことを許容するなど、風通しの良い組織づくりに努めてきた。しかし、そうした社内の魅力や技術力も、外部へ発信できなければ求職者には届かない。自社の存在を広く世間に知らしめる手段が必要不可欠だった。
「For JAPAN」での発信強化と、「HRユニット」による採用体制の土台作り

知名度向上と採用強化に向けた具体的な一歩として、同社は「メディアユニット」を活用し、経済ビジネス番組「For JAPAN」への出演を決定した。
「広報やメディアへの露出は、積極的に行っていきたいと考えていました。番組への出演は、リクルート活動の一助になればという思いに加え、社内のモチベーション向上や、お客様に安心感を持っていただければという複合的な理由からです」(小泉氏)
番組内では、著名な司会者や他の経営者との対話を通じて、小泉氏の率直な人柄や自社の取り組みが引き出された。長時間のスタジオ収録に臨み、情熱を持って語られた自社のビジョンや最新技術の話題は、視聴者に強い印象を与えた。そして、この出演映像は自社のホームページやSNS、YouTubeなどで二次利用され、多角的な情報発信の要となっている。
さらに同社は、発信した情報を具体的な採用成果へと結びつけるため、「HRユニット」を導入し、採用体制の本格的な構築に乗り出した。
「これまで新卒採用などを体系的にやってきませんでしたが、『HRユニット』を導入してからは、会社説明資料を一式準備していただいたり、採用のためのさまざまなノウハウを教えてもらったりしています」(小泉氏)
同社の企画部は、人事、総務、経理の3部門を兼務しており、採用活動だけにリソースを割くことが難しい状況にあった。そこに「HRユニット」という専門的な知見を持つパートナーが伴走することで、長年手探りだった採用活動を、戦略的かつ実行可能なプロセスへと変革する土台が整いつつある。
新卒採用の成功と新製品の早期受注。外部リソース活用で見据える次なる展開

「For JAPAN」への出演と「HRユニット」の支援は、確かな相乗効果を生み出し始めている。面接の場では、応募者の大半が事前に番組の映像や動画を視聴してくるようになり、企業の社風や小泉氏のキャラクターを理解した上で選考に臨むため、入社後のミスマッチによる早期離職がほぼなくなったという。
また、PR活動は思わぬ形で実を結んだ。
「2018年の台風で同社の工場が被災した過去を知る地元の学生が、綺麗に再建された工場の姿と、メディアやホームページでの活発な発信を見て感銘を受け、直接電話で応募してきくださったんです。その学生は新卒で入社し、現在では営業担当として頼もしい戦力に成長しています」(小泉氏)
一方、事業面でもポジティブな動きが見られる。万博の出展に合わせて2026年1月末に発売を開始した「Nanoflex」は、正式なカタログがない段階から、医療関係やガス関連の企業などから即座に7〜8件の注文が舞い込んだ。「用途はこちらで限定せず、とにかく市場に出すことで新しい需要が生まれる」という小泉氏の狙い通り、前作の1.6mm製品が初受注まで半年かかったのに対し、驚異的なスピードで実績を上げている。
「BtoB企業にとって、こうした取り組みに即効性はないかもしれませんが、採用も含めてじわじわと内部から組織を強くする効果は確実にあると感じています。やってみる価値は十分にありますね」(小泉氏)
今後は、「Nanoflex」を用いたギネス世界記録の更新を計画するとともに、万博で展示したもう一つの新製品の年内商品化を目指している。老舗の誇りとベンチャーのような挑戦心を併せ持つ大阪ラセン管工業株式会社は、外部リソースを効果的に活用しながら、さらなる飛躍に向けて歩みを進めていく。
大阪ラセン管工業株式会社
事業内容
フレキシブルチューブ、伸縮継手(ベローズ)、振動吸収管、消防法フレキシブルチューブ、消防法ユニバーサル式伸縮継手 テフロンホース、各種継手配管、ラセン管
