介護業界の枠を超え、企業の決裁者層へ直接アプローチ。「メディアユニット」を通じた情報発信で介護離職を防ぐ新たな社会を構築
ケアマネジャーを紡ぐ会
代表理事 進 絵美 様ご利用中のサービス
メディアユニット
- 課題
介護のネガティブなイメージが先行しやすく、新たな層への認知拡大に課題を抱えていた
- 解決策
「メディアユニット」を活用し、他業種の経営者や決裁者層にダイレクトに届くメディア出演を実現
- 成果
経営者層への情報発信に成功し、動画の二次利用を含めた今後の営業・広報活動の強力な土台を構築
東京都江戸川区に拠点を置くケアマネジャーを紡ぐ会は、「産業ケアマネ」の資格を創設し、介護離職防止に尽力している団体である。ケアマネジャーの業務効率化や成長を支援するための各種研修事業を軸に、現場の声を国や行政に届けることで、介護保険制度を「利用者本位」かつ「永続できる制度」へと進化させることを目的としている。介護現場の疲弊を食い止め、ケアマネジャーが社会に提供できる価値を最大化させるため、多角的な支援活動を展開している。今回は、代表理事の進絵美氏に、「メディアユニット」を導入した経緯と、その後の成果や今後の展望について話を伺った。
バーンアウト寸前だった過去を乗り越え、ケアマネジャーの価値を社会へ。新資格「産業ケアマネ」への挑戦

ケアマネジャーを紡ぐ会は、2015年に設立された。介護業界において、ケアマネジャーは「花形」として誕生した資格でありながら、実際には過酷な書類業務や複雑な人間関係の調整に追われ、本来の役割を見失ってバーンアウト(燃え尽き症候群)してしまう人が少なくない。同会は、こうしたケアマネジャーに向けて具体的な業務効率化や経営のノウハウを伝え、彼らの価値を社会に発信していくことを目的としている。
現在代表を務める進氏も、かつては現場で深い葛藤を抱えていた当事者だった。
「かつての私は、まさにバーンアウト寸前のケアマネジャーでした。落ち込むというよりは、もう腹が立っていた。ケアマネジャーは高齢者やご家族の困りごとを聴く存在ですが、制度で解決できないことも多く、いつの間にか『何でも屋』のような扱いになってしまう。行政や他の事業所からも『何かあったらケアマネさんに』と丸投げされやすく、さらに膨大な書類業務に追われて利用者様と向き合う余裕さえ奪われる。資格を取って現場に放り出されても、効率的な仕事のやり方を誰も教えてくれない。何のためにこの仕事をしているのか分からなくなり、『もうこんな制度はダメだ、やっていられない』と業界を去ることすら考えていた時期に、この会に出会ったのです」(進氏)
進氏は、学んだ効率的な仕事術を自社で実践することで、辞めていくスタッフを減らし、組織を立て直すことに成功した。その実体験があるからこそ、現在は「産業ケアマネ」という新たな資格の普及に心血を注いでいる。
「産業医のケアマネジャー版として作った民間資格です。現場にいると、相談に来られたときにはすでに家族が介護離職を決めていたりと、対応が遅すぎると感じる場面が多くありました。もっと早い段階で企業の中に私たちが入り込み、知識や情報を提供していれば、離職を防ぎ、家族の人生を守ることができたはず。介護が必要になっても働き続けられる社会、そして高齢になっても楽しみを持ち続けられる社会を作るためには、私たちケアマネジャーが待っているだけではなく、産業界という外の世界へ出ていく必要があると考えたのです。日本の社会課題を解決できるのは、現場を知り尽くした私たちだという強い自負を持っています」(進氏)
決裁者層への認知拡大という壁。「メディアユニット」で見出した、既存ルート外への突破口

「産業ケアマネ」の存在を広め、企業の従業員を守るためには、人事担当者や経営者層、いわゆる決裁者への直接的なアプローチが不可欠である。しかし、従来の介護業界という閉じられた枠組みの中だけで活動を続けていては、本当に届けたい層へ情報が届かないというもどかしさを感じていた。
「業界内で動いていれば、新聞やニュース番組などの報道機関から取材を受けることはあります。しかし、そうした既存のメディアでは、どうしても『介護=辛気くさい、大変だ、ネガティブだ』というイメージが先行してしまいがちです。私たちはそこから抜け出したかった。介護を『助けてもらうための福祉』としてだけでなく、企業のパフォーマンスを上げ、共に新しい価値を作るための『攻めの戦略』として捉え直してほしかったのです。そんなとき、アイドマさんからメディア出演の案内をいただきました」(進氏)
提案されたのは、経営層やビジネスパーソンが多く視聴する経済番組やカンファレンスへの出演を支援する「メディアユニット」であった。進氏は、これこそが自分たちの求めていた、従来のコミュニティを打破する「情報発信の形」だと直感したという。
「決め手は明確でした。私たちがこれまで持っていなかったコミュニティ、つまり経営者や決裁者が集まる場へ、ダイレクトにメッセージを投げられる機会がそこにあったからです。アイドマさんの実績を知り、挑戦を決めました。コスト面についても、決裁者に直接リーチできる宣伝広告費として考えれば決して高くはない。むしろ、これまでリーチできなかった層に自分たちの存在を刻み込める価値の方が遥かに大きいと考えたのです。私たちはこれまで『井の中の蛙』でした。業界の常識に縛られず、世間に出て揉まれることで、自分たちの活動をより本質的な課題解決へと昇華させたいという思いもありました」(進氏)
「メディアユニット」導入にあたっては、出演後の二次利用、三次利用の可能性も大きな魅力となった。ただ一度メディアに出るだけでなく、その映像素材を販促ツールとして営業活動に活用することで、地道な周知活動の効率を劇的に高められるという戦略的な判断があったのである。
100兆円市場を見据えた「産業を元気にする」ビジョン

実際に「メディアユニット」を通じて番組収録に参加した進氏は、そこで得た経験が、団体の進むべき道を再確認する貴重な機会になったと語る。
「メディア番組の収録で他業界のリーダーの方々と共演させていただきましたが、プロの進行や鋭い視点には圧倒されるばかりでした。 経営層が集まる中で『心の力』をテーマに議論を交わしましたが、価値観は人それぞれであり、1つのテーマでも角度によって正解が無数にあることを再認識しました。介護も同じです。人によって、家族によって正解は違う。だからこそ、私たち支援側が『こうすべきだ』と善意を押し付けるのではなく、多様な価値観を巻き込みながら動いていく難しさと重要性を、改めて肌で感じることができました。同時に、他業界のリーダーたちの話を聞くことで、自分の視点がいかに業界内に凝り固まっていたかという『井の中の蛙感』も痛感しました。もっと世間に出なければ、本当の意味で社会課題を解決する戦略は立てられないと確信したのです」(進氏)
進氏が見据えるのは、単なる福祉の充実ではない。介護を一つのキーワードとした、日本経済全体の活性化である。
「高齢者ビジネスの市場規模は100兆円と言われています。ゲーム産業よりも遥かに巨大なマーケットです。しかし、多くの企業はまだこの可能性に目を向けていません。介護が必要になっても、人は美容も楽しみたいし、美味しいものも食べたい、日用品も必要です。そこに産業界が目を向け、適切なアプローチをすることで、新しいビジネスチャンスが生まれます。私たちはそのためのパイプ役になりたい。企業が介護に振り回されるのではなく、上手に付き合い、活用していくことで、産業が元気になる。産業が元気になれば、そこで働く人たちの人生も豊かになり、結果として介護保険制度も永続できる。この好循環を作ることこそが、私たちの使命です」(進氏)
インタビューの最後、進氏は将来の大きな夢を語ってくれた。
「私は社会を変えるために、天皇陛下から勲章をいただきたいと思っているんです。着物を着て園遊会に行きたい、それくらいの価値あることをやっているという自負があります。2040年に高齢者人口がピークを迎えるまでに、私たちが行動し続ければ必ず実現できるはずです。悩んでいるぐらいなら、まず行動すべき。メディア出演を決断した瞬間から、目的は半分達成されたようなものです。言葉にし、行動することで、周りが動き出し、拡散されていく。アイドマさんの力を借りながら、私たちはこれからも社会の在り方を紡ぎ直していきます」(進氏)
行動することで道は開ける。「メディアユニット」の活用を機に、介護業界の枠を超えた同会の挑戦は、今まさに日本全体を巻き込む大きなうねりへと変わり始めている。
ケアマネジャーを紡ぐ会
事業内容
資格認定・運営、教育・研修、情報発信、支援活動等
