属人化からの脱却と多能工化の実現。「秘書ユニット」を活用したマニュアル作成で誰もが安心して働ける組織へ
株式会社ロング
取締役 長井 将 様ご利用中のサービス
秘書ユニット
- 課題
5つの部署でマニュアルがなく、業務の属人化や指導内容のばらつきが発生していた
- 解決策
「秘書ユニット」を導入し、会話ベースのノウハウ提供から業務マニュアルの作成を推進した
- 成果
指導の標準化が実現し、新人が安心して業務に取り組める土台と多能工化への道筋ができた
石川県金沢市に拠点を構える株式会社ロングは、1962年の設立以来、工作機械の機械カバー製作を中心とした工場板金加工を手がけている。板金加工、溶接、曲げ、レーザー加工といった高度な技術を強みとし、最新設備の導入と熟練の技術を組み合わせることで、品質、コスト、納期の3要素を徹底的に追求。多くの取引先から信頼を得て、安定した経営を続けている。現在、従業員は約50名。今回は、次期後継者である取締役の長井将氏に、業務標準化を背景に「秘書ユニット」を導入した経緯と、その後の成果や今後の展望について話を伺った。
激変する社会環境。属人化から脱却し、未来へ技術を残すための挑戦

株式会社ロングは、工程の専門化と確かなオペレーションにより高い品質基準を守り続けている。しかし、約4年前に参画した長井氏は、現場の課題に直面していた。
「社会の動きが速い中、新しいツールや情報についていかなければ、これまでのやり方では天井が見えてしまいます。未来に残せる板金加工会社として成り立たないという危機感を強く抱いていました」(長井氏)
とくに顕著だったのが、人員確保難と業務の属人化である。少子化の影響で人材確保が難しくなるなか、同社ではいかに効率よく業務を進めるかが急務となっていた。
「私たちが就職した時代とは異なり、今は企業が選ばれる時代です。人が不足している状況で、いかに効率よく能力を発揮できるかを考えたとき、AIなどの新しいツールをうまく活用することが必須だと感じました」(長井氏)
実際に長井氏は、自社内でAIを活用した報告書作成アプリや始業前点検アプリの開発など、新しい取り組みを次々と始めている。しかし一方で、製造業特有の紙ベースの業務が多く残り、部署ごとに長年の経験に頼った仕事の進め方が定着しているという課題もあった。
「社内には5つの部署がありますが、マニュアルが一切ない状態でした。そのため、教育者によって指導内容が異なり、新人が混乱してしまうこともありました。属人化を解消し、誰もが働きやすい環境を作るためには、業務の標準化が不可欠だったのです」(長井氏)
しかし、プロの職人として高度な技術を持つ従業員にとって、自身のノウハウを言語化し、マニュアルとしてまとめることは容易ではない。そこで同社は、アイドマ・ホールディングスが提供する「秘書ユニット」を導入し、業務の標準化に向けたプロジェクトをスタートさせた。
マニュアル作成の壁を越える。「秘書ユニット」の伴走による業務の明文化

導入の決め手は、自社だけでは難しかった「ノウハウの言語化とマニュアル化」を伴走して支援する体制があったことだ。
「現場の従業員は職人としての技術は高いものの、それを文章にまとめることは苦手な傾向にあります。そこで『秘書ユニット』の担当者にオンラインミーティングで業務の流れやノウハウを話し、議事録を取りながらマニュアルとして明文化していくサポートをお願いしました」(長井氏)
これまでは紙や口頭でのやり取りが中心だったが、会話ベースで引き出された情報をもとに、秘書ユニットが整理・ドキュメント化を行う仕組みを構築した。オンラインで実際の工程を話したり、現場の写真を共有したりしながら、アイドマの担当者がマニュアルの形に整えていく。
「『秘書ユニット』の司会進行やフォーマット作成のサポートがなければ、今の状態は作れていませんでした。私たちが今までの業務を落とさずに進行できるよう、こちらが話した内容をしっかりと汲み取り、課題を提示して引っ張ってくれるため、スムーズに進めることができました」(長井氏)
また、マニュアル整備を進める中で、徐々に業務の内製化にも向かっている。外部へ業務を切り出すにあたり、当初は長井氏自身が窓口となり、社内への割り振りを担うことで手間が増加する場面もあったという。しかし、運用体制を改善し、現在では長井氏が参加しなくてもミーティングが進行し、最終チェックのみを行う仕組みへと移行しつつある。
「ノウハウを教えてもらいながら、徐々に社内で活用し、自分たちで判断できるようになることを目指しています。担当の方はできないことに対しても無理なく寄り添い、共感してくれました。単に作業を代行するだけでなく、一緒にプロジェクトを進めるパートナーとして、安心感を持って業務を依頼できました」(長井氏)
マニュアルを軸とした組織改革。誰もが自信を持って働ける企業を目指して

「秘書ユニット」の活用により、社内の各部署でマニュアル整備が進み、教育体制に大きな変化が生まれつつある。
「マニュアルという教科書を軸にすることで、教える人によるばらつきがなくなりました。新人はマニュアルを見ることで1日の流れや安全面の注意事項を予習・復習でき、心理的な安全性にもつながっています」(長井氏)
また、マニュアルは一度作成して終わりではなく、常にアップデートしていく運用を想定している。新人の意見や気づきを最も重要な要素として積極的に取り入れ、より良いものへと進化させることで、誰もが納得して成長できる環境づくりを進めている。
長井氏が目指すのは、従業員が自分の家族や友人に自信を持って紹介できる企業だ。
「人生の大半を過ごす会社だからこそ、安心して働ける場所にしたいと考えています。そのためには、マニュアルの整備や新しい挑戦ができる環境といった土台づくりが欠かせません」(長井氏)
今後の展望として、マニュアル化を基盤とした「多能工化」を見据えている。各従業員が自身の部署の業務だけでなく、他部署の業務もある程度対応できるようになれば、繁忙期に応援に入り合うなど、組織全体の柔軟性と生産性が向上する。
「マニュアルがあれば『この業務なら自分にもできる』という人が増えるはずです。社内の効率化を進め、利益の幅を広げる体制を構築していきたいと考えています」(長井氏)
最後に、外部サービスの活用や新しい取り組みへの挑戦に悩む企業へ向けて、長井氏は力強いメッセージを送ってくれた。
「新しいことに挑戦するには、ベースとなる環境が必要です。今、社会は変革期を迎えています。周りが新しいことに取り組んでいるなかで、少しでも良いと思ったら、まずは試してみることが大切です。やってみて合わなければやめればいい。これからの変化の速度に追いつくためには、まずは一歩を踏み出すべきだと思います」(長井氏)
株式会社ロング
事業内容
機械カバーの製作をメインとした板金加工・溶接・曲げ加工等
