営業専任ゼロからの挑戦。「セールスユニット」導入で新規開拓の道筋を発見
株式会社アクアクララ千代田
代表取締役 小野寺 仁 様ご利用中のサービス
Sales Platform
- 課題
本部紹介や配送員による兼任営業に依存し、新規開拓が停滞
- 解決策
「セールスユニット」を導入し、電話営業から一次商談まで外部に委託
- 成果
営業負担が軽減され、1件の契約獲得と業界別の知見蓄積を実現
株式会社アクアクララ千代田は、アクアクララブランドのボトルドウォーターの製造・販売・宅配を主軸に、観葉植物レンタル事業「グリーンポケット」も展開している。従業員数は15人。2004年に創業し、現在は代表取締役・小野寺氏が経営を担う。今回は小野寺氏に、同社の歩みや営業支援サービス「セールスユニット」導入の背景、成果について話を伺った。
水と緑で生活を豊かにする事業展開と、経営のターニングポイント
株式会社アクアクララ千代田は、アクアクララブランドのウォーターサーバー事業を中心に展開し、7年前からは観葉植物レンタル事業「グリーンポケット」を加え、暮らしとオフィス空間に潤いを提供している。現在は正社員15人で運営されており、地域に根ざしたサービスを行っている。
創業は2004年。当初は代表の義父が立ち上げ、2019年頃から現代表の小野寺氏が経営を引き継いだ。小野寺氏はもともと銀行系システムに携わるIT企業に勤務していたが、2007年に同社へ転職。
「妻と義父が立ち上げた会社に、私から『一緒に働かせてほしい』とお願いして入社しました」(小野寺氏)
同社にとって大きな転機は、2011年の東日本大震災であった。震災直後に「水道水から放射性物質が検出された」という報道がなされると、東京の家庭やオフィスからの注文が殺到。電話が鳴り止まない状況が続き、水の重要性を改めて実感したという。
「お子様のいる家庭やオフィスから『すぐに水を届けてほしい』というご依頼が相次ぎました。数か月間は対応に追われ続けました」(小野寺氏)
さらに、2020年の新型コロナウイルス感染拡大も大きな試練であった。特にオフィス向けの需要が激減し、事業は一時的に停滞を余儀なくされた。
「千代田区という立地柄、オフィスへの納品が多かったのですが、緊急事態宣言で需要が止まりました。あの期間は本当に厳しかったです」(小野寺氏)
こうした外部環境の変化を乗り越えつつ、同社は個人宅向けのサービスに比重を置き、現在の顧客構成比は、個人宅6割、法人4割という状況にある。時代の変化に応じて柔軟に事業の方向性を調整してきた点は、同社の持続的な強みとなっている。
専属営業不在を補うため「セールスユニット」を導入
アクアクララ千代田では、これまで新規顧客の獲得は本部からの紹介や既存顧客からの紹介、配送スタッフによるチラシ配布や飛び込み営業などに依存していた。しかし、競合の参入が増え、紹介件数が減少。「このままでは厳しい」と危機感を持ち、自社で新規開拓の手段を模索していた時期にアイドマ・ホールディングスから提案を受けたのが「セールスユニット」だった。
「もともと営業担当者が社内にいなかったため、飛び込みや紹介依頼は配送員が兼任していました。私自身も営業のノウハウがあるわけではなく、正直手詰まりでした。そんなときにタイミングよくお電話をいただき、話を聞いてみようと思いました」(小野寺氏)
決め手となったのは、外部委託ながらも内製化を見据えた仕組みと、担当者の熱意だったという。
「1年試してダメならやめればいいという気持ちもありましたが、やってみないと分からない。熱量を持って提案していただいたので任せてみることにしました」(小野寺氏)
導入後は、「セールスユニット」がテレマーケティングから一次商談までを担い、契約に至る見込み客は小野寺氏が直接引き継ぐという体制を構築。成果としてはすでに1件の契約に結びついているが、それ以上に「どの業界が反応が良いのか」という知見の蓄積が進んでいる。特にジムや薬局など、個人顧客向けにサービスを展開している業種で高い親和性を確認できたという。
一方で、外部委託業務に慣れていなかったことから、当初は資料送付や禁止リストの作成などに手間取った。配送エリアの制約を踏まえ、アプローチ先のリストを精査する作業にも苦労したが、次第に体制を整えていった。
「最初の1年は慣れるまで大変でしたが、電話をどんどんかけてもらえるのはありがたい。私がやるしかなかった業務を代行してもらい、大きな負担軽減になっています」(小野寺氏)
このように、専属の営業担当不在という弱点を補うと同時に、自社に合った営業手法を探るための実験場としても「セールスユニット」は活用されている。
営業負担の軽減と知見の蓄積。今後は内製化を視野に
「セールスユニット」導入から一定期間が経過し、すでに1件の契約が成立。数としてはまだ少ないものの、どの業界・職種で反応が得られるかを把握できたことは大きな成果である。
「電話先の業種や職種によって反応がまったく違うことを実感しました。親和性の高い業種を見極めることが重要だと学びました」(小野寺氏)
また、営業活動を外部に委託することで、代表自らが対応していた電話営業や一次商談の負担が大幅に軽減。経営戦略を考える時間を確保できるようになった。
「営業を私が兼任する状態から解放され、別の業務に時間を充てられるようになったことは大きな変化です。予定が急に変更になった際も、臨機応変に調整していただけるのでとてもやりやすいと感じています」(小野寺氏)。
今後は、セールスユニットで培ったノウハウを社内に還元し、部分的に内製化する構想もある。具体的には業務委託スタッフを1〜2名増やし、電話営業のみを担ってもらい、以降の商談は小野寺氏が引き継ぐ形を想定している。
最後に、同じように営業活動に課題を抱える企業へのメッセージを伺った。
「営業のノウハウがない、専任担当者がいないという状況でも、セールスユニットのような仕組みを活用することで一歩を踏み出せます。成果の数だけでなく、自社に合った営業手法を学べる点でも価値がありますので、挑戦する価値はあると思います」(小野寺氏)
株式会社アクアクララ千代田
事業内容
アクアクララブランドのボトルドウォーターの製造・販売・宅配と、観葉植物レンタル事業グリーンポケットを展開