オンライン商談にトライするなら今!成功するコツとツールの選び方を解説

オンライン商談

コロナ禍により、人と人とが接触することに注意を払わなければならない今、営業活動も苦境に立たされています。そこで注目されているのが「オンライン商談」です。

働き方改革の一環として、テレワーク・リモートワークが推進され、業務効率化やコスト削減に効果を発揮してきました。この技術を営業活動に応用すれば、大きなメリットが得られることに気づき、営業スタイルを転換する企業が増えています。

オンラインツールを選ぶポイントとおすすめのシステムを紹介します。

 オンライン商談ツールとは

オンライン商談とは、営業担当者とお客様とが直接会わずにインターネットを介して商談をすることです。一般的なコミュニケーションツールとは異なり、ビジネス向けの機能が搭載されたオンライン商談ツールが数多く提供されています。

オンライン商談ツールの機能を使いこなせば、働く時間のムダを省き効率的に業務を進められるとして、導入する企業が増えています。

Hubspot Japan株式会社が行う「日本の営業に関する意識・実態調査」では、日本の法人営業担当者に働く時間について聞いています。2019年の調査では「働く時間の25.5%はムダ」、2020年の調査では「20.2%がムダ」と回答されており、業務改善が進みながらも、まだまだ改善の余地があることがわかります。

また、2020年の調査では、「リモート営業を直近1年以内に導入した」と応えた人が45.0%いました。オンライン営業とリモートワークを組み合わせて、より効率的なビジネスフローを確立しようとしている企業が増えていることがうかがえます。

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オンライン商談のメリット

オンライン商談を導入すればコスト削減や業務効率化に大きなメリットが期待できます。具体的な効果についてみていきましょう。「移動コストの削減」「生産性」「事前準備」「商圏の広がり」「ノウハウの蓄積」と5つのポイントについて紹介します。

移動コストの削減

従来の商談では、お客様のもとへ足を運ぶために公共交通機関を利用したり、社用車を使って移動したりしていました。交通費として、乗車賃や特急代、ガソリン代や車のメンテナンスなど、さまざまなコストが必要とされてきたことでしょう。

オンライン商談であれば、これらは一切必要がありません。また、移動時間そのものにもコストとして人件費がかかっていることも見過ごせません。さらに、交通費や出張費の経理業務にも人件費がかかっています。

移動時間と交通費の必要がないオンライン商談は、これらのコスト削減に大きな効果が望めます。

営業の生産性が向上

従来の外回り営業では、移動時間を考慮してスケジュールを組むため、商談と商談の間に時間をとらなければならず、1日あたり数件しかセッティングできないという悩みもあったでしょう。スケジュール調整のためにお客様を数日お待たせすることになっては、ビジネスチャンスを逃すリスクもあります。

オンライン商談であれば、電話をかけるような気軽さでスケジュールの調整ができ、1日に対応できる商談件数を格段に増加させることができます。結果を出すための分母が足りない、という悩みを解決してくれ、生産性が向上するでしょう。

事前準備が簡便化

訪問営業では商談用資料を事前に準備する必要があり、外回りの営業中にパンフレットがなくなり社に資料を取りに戻るという経験をした人もいるでしょう。また、お客様企業へオリジナルの提案資料を事前準備する場合にも、急遽商談の参加者が増えることになり、出力センターやお客様側のコピー機でプレゼン資料を複製した、ということもあるのではないでしょうか。

オンライン商談であれば、ファイル共有機能を活用して参加者全員に質の高い資料をみてもらうことができます。ペーパーレス化によるコスト削減や環境意識の高まりも、トレンドにマッチしているといえるでしょう。

遠方の顧客にも商談可能

オンライン商談は、インターネット環境さえ整っていれば、時間的・地理的制約を受けることがありません。商圏を広げるためにコストをかけて営業所を開設する必要がなく、気軽にビジネスをグローバル化させることもできます。

特に、海外展開には入念な準備と大きなコストがかかっていましたが、オンライン商談ならその心配は必要なく、どこの国へ進出していくかなどのテストマーケティングも容易でしょう。

ノウハウを蓄積できる

今までは、研修で営業力をアップさせようとしても、実践的なノウハウとスキルはOJTで伝えるしか手段がなく、効率的とはいえませんでした。オンライン商談であれば、商談の一部始終を録画することができ、後進の教育資料として活用できます。

また、商談を第三者の目から検証して、改善すべき事柄を発見したり、成功例として周知したりするのにも役立ちます。オンライン商談の記録は、生きたノウハウの宝庫としてさまざまに活用できるのです。

オンライン商談のデメリット

オンライン商談で失敗

良いことずくめにみえるオンライン商談ですが、いくつかの注意すべき点もあります。注意点を知らずにオンライン商談を導入してはデメリットとなってしまいますが、事前に対処できることも多いので、予備知識を得ておきましょう。「通信トラブル」「商談環境」「関係構築」について解説します。

通信トラブル

オンライン商談はインターネットを介したツールが多いため、通信環境に影響を受けやすいのがネックです。音声と動画を双方向で通信するには、それなりのデータ容量が必要となります。自社や自宅のネットワークおよびデバイスの性能が、利用するオンライン商談ツールの推奨環境を備えているか、事前にチェックしておきましょう。

通信環境不備のために商談が始められなかったり、商談の音声や映像が途切れたりすると、商談の内容には問題がなくても相手にマイナスの印象を与えてしまうでしょう。

環境の整備

オンライン商談では、WebカメラやPCのマイクを利用しますが、余計なものが映り込んだり、不要な音を拾ったりしてしまうことがあります。また、複数名の営業担当者が隣接したデスクでオンライン商談を行うことも難しいでしょう。

オンライン商談の本格導入には、専用ブースを用意したり、防音設備の整ったコワーキングスペースを活用したりする工夫が必要になることも。環境の整備やレンタルにはコストがかかりますが、オンライン商談の導入によりカットできるコストとのバランスをみて、適切に投資していきましょう。

深い信頼関係の構築

オンライン商談の認知が進んでいるとはいえ、「やはり営業さんには来てもらわないと」「直接話さないとわからない」といったお客様が一定数いることは理解しておく必要があります。「コストがかからない」「業務効率が上がる」というオンライン商談のメリットは、売り手側の事情であり、この“部分最適”を重視するあまりお客様の感情を無視しては、信頼関係の構築もかないません。

「最初のコンタクトは対面で行い、関係ができたところでオンライン商談を提案する」、または「オンライン商談ツールで挨拶をして相手の温度感を判断し、詳細説明は対面で行う」など、自社のビジネスにあった成約までの“全体最適”を探りましょう。

オンライン商談を成功させるコツ

オンライン商談を成功させるコツ

オンライン商談を「便利そうだから」「コロナ禍でしかたなく」といった理由で漫然と導入しては、効果を最大化することはできません。自社の営業活動を根本から変革する意識でプロセスを見直してみましょう。

オンライン商談を成功させるコツとして、「マニュアル作成」「オンラインスペースの確保」「目標設定」の3点について解説します。

マニュアルの作成

オンライン商談を導入するにあたって、「今後、営業活動はオンラインツールを使うように」と通達するだけでは、現場から戸惑いの声が上がるでしょう。「なぜオンラインなのか」という理由を明確に提示して、事業展開のビジョンとしてメンバーに受け止めてもらえるよう工夫をしましょう。

また、営業活動のどの段階でオンライン商談ツールを活用するのか、商談規模や商材の違いによるタイミングの設定などをマニュアル化しておくとよいでしょう。マニュアルは運用後にも適宜見直して、ブラッシュアップしていくことが大切です。

オフィス内にオンライン商談用のスペースを作る

オンライン商談を本格導入するにあたっては、商談用のスペースを用意しておくことも大切です。各個人のデスクでオンライン商談を始めてしまっては、背後に重要ファイルが映り込んで情報漏洩につながったり、オフィス内の話し声や電話の声で商談に集中できなかったりとリスクが各所に潜んでいます。

PCの設置場所によってはハウリングなども心配です。お客様との商談前にテスト運用をして、音の入り具合や映像の移り具合について念入りに調整しておきましょう。

徐々にオンライン商談へと移行する

従来の訪問営業からオンライン商談へとビジネススタイルを変革させるには、移行期間を設け、組織のメンバーはもちろんお客様にも配慮することが大切です。定期的な商談のうち一部をオンライン商談で実施したり、1人あたり月に〇件のオンライン商談を目指すといった数値目標を設定したりして、オンライン商談の手ごたえを感じながら目標を高くしていくとよいでしょう。

 オンライン商談ツールを選ぶポイント

自社の方向性が「営業スタイルをオンライン商談へ移行する」と定まったら、次に気をつけたいのがツールを選ぶポイントです。オンライン商談ツールは、今注目されていることもあって、さまざまなサービスが提供されています。

そのなかから、自社に合ったツールを選ぶためのポイントとなる「利用料金」「機能」「通話の質と安定性」「操作性」について解説します。

利用料金

オンライン商談ツールの料金体系には、「ルーム制」と「ID制」の2パターンがあります。ルーム制は、インターネット上のバーチャル会議室を1つ借り受け、アカウントを持つメンバーで共有して利用するイメージです。

ID制は、営業担当者それぞれが自由にオンライン商談をセッティングできるシステムで、営業セクションのメンバー数が多い場合にはこちらがおすすめですが、ID数によってはコストが増大してしまう可能性があります。

オンライン商談ツールを使用する人員数と1日あたりの商談数を想定して、利用料を算出しておきましょう。

必要な機能が充実しているか

スマートフォンのビデオ通話での営業活動にトライしたことのある人なら、対面営業と同じクオリティの商談のためにはさまざまな機能が必要となることに気づいたでしょう。

・手元の資料をお客様に見せたい
・資料の一部分に注目させるためにポインターがほしい
・資料に書き込みをしたい
・話しながら図解をしたい など

オンライン商談ツールであればビジネス用に開発されているため、上記の要望をかなえる機能が搭載されているものが多くあります。

また、音声を自動でテキストに起こしてくれる機能があれば、議事録作成時間を短縮できます。資料を格納するクラウドサーバの堅牢度や通信の暗号化についても確認し、セキュリティ強度にも留意しておきましょう。

しかし、すべてが備わったツールは価格の条件がマッチしないこともあります。自社のビジネスに本当な機能は何か、優先順位をつけておくとよいでしょう。

音声や画像の質と安定性

オンライン商談では、会話が途切れる・画像が荒いなどのトラブルで商談の印象がマイナスになってしまうのは避けたいところ。しかし、オンライン商談ツールは実際に体験してみなければ、音声や画像の質は把握しにくいものです。また、推奨環境が整わないからといって、使用するパソコンやデバイスを買い換えるのは現実的ではありません。

オンライン商談ツールでの通話の質には、システムそのものの安定性の他に、通信環境や使用するデバイスの性能、設置場所など、さまざまな要因が関係します。ひとつひとつをクリアにして、スムーズな商談ができるように環境を整えましょう。

操作性

オンライン商談は、自社の営業担当者は当然のこととして、お客様にも利用をお願いするツールです。IT知識に差のあるお客様でも簡単に使えるものか、社内メンバーに周知するための研修やマニュアルが必要になることはないか、確認しておきましょう。

また、オンライン商談の開始方法には「URL接続」と「認証コード」の2パターンがあり、営業活動のシーンによって使いやすいと感じる方式は異なります。

お客様とメールやチャットなどでつながっている場合には、「○時にこちらのアドレスをクリックしてください」と文字で伝えられる「URL接続」がおすすめです。電話での挨拶や問い合わせから、オンライン商談へとスムーズに移りたいのなら、電話口で数桁の専用番号を伝えてツールのサイトに入力してもらう「認証コード」のほうが使い勝手がよいと感じるでしょう。

オンライン商談のターゲット像と利用シーンを想定してツールを選定することが大切です。

 おすすめなオンライン商談ツール5選

数あるオンライン商談ツールのなかでも、知名度・機能・操作性の面からおすすめなツールを5つ紹介します。いずれも商談用として開発されているため、豊富な機能とお客様にとってもわかりやすい操作性から人気があります。

無料版が提供されているツールもあるので、実際の使用感を確認し、現場の声も聞いてから導入を進めるようにしましょう。

bellFace(ベルフェイス)

ベルフェイスは、音声は電話システム、動画はインターネット経由でつなぐという方式が特徴的なWeb商談システムです。音声が途切れることのない安心感と、アプリのダウンロードなど面倒な手続きなく利用できることから相手側へも受け入れられやすく、毎月何万件もの商談がベルフェイスで行われています。

導入にあたっては、ベルフェイスのコンサルタントチームが専任担当としてサポートしてくれます。

・商談ルームへの招待方法は認証コードです。
・PDF、ワード、エクセルなどのファイルを発信元と相手方の双方で送受信できます。
・発信元のPC画面を相手側に見せられる画面共有機能で、プレゼンやデモ実演が可能です。

・その他の機能:名刺交換/チャット機能/トークスクリプト表示/録音・録画/モバイル対応 など

B-Room(ブルーム)

B-Room(ブルーム)は、オンライン上の仮想会議空間を1ルームとして、アカウントを持つメンバーが、実際の会議室と同様に時間帯が重ならないように利用するシステムです。1ルームあたり4人まで入室できるので、地理的に離れた場所にいる社内メンバー4人での打ち合わせや営業担当者2人+ゲスト2人の商談、営業担当者1人+ゲスト3人のプレゼン、といった使い方ができます。

・人物の背景をぼかしてくれる機能があり、接続場所に困りません。
・ 実際に訪問していたら必要となっていた交通費や所要時間を自動計算し、削減コストを見える化します。
・会話をAIが自動でテキスト化してくれるので、議事録の作成業務が効率的になります。
・その他の機能:名刺交換/チャット機能/トークスクリプト表示/ファイル送受信/録音・録画/商談履歴の自動作成 など

どこでもSHOWBY(ショーバイ)

どこでもSHOWBYはソフトなどのインストールが不要で、画面表示も利用者にやさしいとして人気です。どこでもSHOWBYには、月あたり20商談まで無料で使えるプランがあり、有料版も格安で提供されています。さらに有料版にも90日間の無料期間があり、オンライン商談を始めるための価格的なハードルは非常に低くなっています。

商談ルームへの招待方法はURL接続で、一度アカウント登録すればURLが変わることがないため名刺にQRコードを印刷したり、公式サイトに掲載したりという使い方ができます。

・音声は電話システムを併用できます。
・その他の機能:名刺交換(Sansan・Eight連携)/チャット機能/トークスクリプト表示/画面共有/録音・録画/モバイル対応/ログ管理/商談後アンケート など

Calling Meeting(コーリングミーティング)

Calling Meetingは、オンライン商談ツールの他、Web会議システムやチャット接客・チャットボットの機能も統合されたクラウドコミュニケーションシステムです。マルチに使えるためコミュニケーションツールはこれ1つで十分だと感じる人もいます。

資料の共有機能では相手側からも書き込みができるため、相互コミュニケーションがとりやすく、発信側の説明に終始しがちなオンライン商談のデメリットを解消してくれます。

・その他の機能:チャット機能/画面共有/録音・録画/パネリスト以外のミュート機能/投票機能/モバイル対応/ファイル送受信 など

VCRM(ブイシーアールエム)

VCRMは使いやすさにこだわった画面設計と導入のしやすさで人気のインサイドセースル用オンライン商談システムです。アプリのインストールやアカウント登録が不要なため、お客様側からも受け入れられやすいでしょう。

1ルームあたりのユーザー数は無制限なので、ルームの稼働率が読めないテスト期間も、複数人で気軽に利用をスタートできます。まずは、10日間の無料トライアルで使用感を確かめてみましょう。

・音声は電話システムを併用できます。
・商談ルームへの招待方法は接続コードです。
・1ルーム10人まで入室可能です。
・その他の機能:資料共有/画面共有/チャット機能/トークスクリプト/録音・録画/モバイル対応/パネリスト以外のミュート機能/ファイル送受信

自社の目的に沿ったツールを活用して成果を出す

オンライン商談は、コロナ禍によって加速した働き方改革や、環境意識の高まりにもマッチした営業スタイルです。「IT企業でもないのにオンライン営業なんて」「よくわからないものにはコストをかけられない」などと先入観から変革を避けていては、ビジネススピードの加速する社会から取り残されてしまうでしょう。

自社の営業フローのどの段階をオンライン化できるか、お客様にとって使いやすいツールはどれか、削減できるコストと導入費用のバランス、商談に必要な機能などをリストアップして、目的に沿ったツールを選びましょう。

この記事を書いた人

DX支援メディア編集長
DX支援メディア編集長
大手の営業会社で1年以上働いた経験があるライターが、客観的な情報を踏まえた上で、BtoB営業に悩まれている方に寄り添ったコンテンツを発信していきます。

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