オンライン営業とは?メリット・デメリットと成果を出す3つのコツ

オンラインで営業

オンライン営業が必要とされる流れ、社会の変化

従来の営業手法は、相手先に訪問する対面営業が一般的でした。しかしツールの発達や働き方改革の推進、コロナウイルス感染拡大の影響に伴いオンライン営業が広まりつつあります。これからも更に拡大していくでしょう。

オンライン営業と対面営業では求められるスキルが異なります。そのためオンライン営業に慣れなくて思うように成績が伸びず、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

今回はオンライン営業のメリットやデメリット、成果を出すコツについて解説します。営業として更に成績を伸ばしたいと考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。

オンライン営業のメリット

オンライン営業で成果を出すためには、対面営業との違いを理解することが大切です。ここではまずメリットについて解説します。オンライン営業のメリットを知ることで、対面営業にはない強みを知れるでしょう。どちらもお客様に価値を提供するという目的は変わりませんが、オンライン営業はより現代にマッチした営業手法となっています。

遠方の顧客にも提案ができる

顧客が遠方にいる場合、リソース不足やスケジュールの関係から直接訪問することが難しいこともあります。そのため電話やメールのみの対応となることも多くありました。せっかく有望な話だったのに、遠方で対応しきれなかったためにお断りしてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。電話やメールだけではサポートや商品紹介にも限界があります。

しかしオンライン営業ならツールを利用して、顔を見ながらの面談が可能です。資料も画面を通じて手軽に共有可能になりました。そのため遠方の顧客にも対面営業と変わらない営業活動ができます。

またインターネット環境さえあれば場所を選びません。わざわざ営業拠点を新しく作らずとも、営業活動の範囲拡大が可能です。

コスト削減につながる

対面営業は相手先に訪問することが基本です。遠方であるほど移動時間も交通費もかかります。何度も足を運ぶとなれば大きな負担となるでしょう。

例えば訪問にかかる移動時間が1時間だとします。往復30分だと考えれば、そこまで大きな負担とは感じないかもしれません。しかし1か月の稼働日数が20日だとして、毎日1時間かかるとなれば毎月20時間を移動時間に費やすことになります。

大手転職サイトdudaの調査によれば、2019年の平均残業時間は20.6時間でした。つまり移動時間をなくせば、残業がほとんど必要なくなる可能性もあります。もちろん異動に伴う交通費も不要です。

オンライン営業を行うためにはマイクやカメラなどを揃える必要がありますが、一度購入すれば維持費はほとんどかかりません。オンライン営業を取り入れることで大きなコスト削減が実現できるでしょう。

営業件数が増える

移動時間を減らすことができれば、営業できる件数を増やせます。1日あたりの営業件数が増えれば、それだけ売上拡大できるチャンスも増えるでしょう。

また時間に余裕ができたことで、営業件数を増やすだけでなく他の業務にも時間を割くことが可能です。これまで以上に既存顧客のフォローや営業活動で使う資料作りに力を入れることで、空いた時間を有効活用できます。

一方、事前資料の送付やツールの準備など、対面営業にはない手間もあります。しかし総合的に見ればオンライン営業のほうが効率的に営業活動を進められるでしょう。

営業の様子を記録できる

対面営業だと、その場にいなければ実際の商談の雰囲気や様子を知ることはできません。売れている営業のノウハウを共有したいと思っても、本人からの説明や資料からしか窺うことができませんでした。

しかしオンライン営業であればツール上で録画が可能です。成果を出している営業がどのようなトークをしているのか実際の商談シーンを共有できるので、ノウハウも伝えやすくなりました。使い方によっては新人の教育ツールとしても活用できます。

また顧客とのやり取りを振り返ることも簡単です。「上手く提案できたポイント」「反省するべきポイント」を見つけ次に活かせば、より精度の高い商談を目指せるでしょう。録画を残しておけば、商談後に多い「言った・言わない」などのトラブルも回避できます。

面談の心理的ハードルが低い

顧客側の面談における心理的ハードルが低くなりやすいことも、メリットとして挙げられます。直接訪問となれば相手側も面談場所の確保など、いろいろ気を使わなければなりません。わざわざ来てもらうのは悪いからと、契約する意思がある程度固まってからでないと応じてくれない顧客もいます。

しかしオンライン上であれば場所の確保も必要なく、来てもらう手間もありません。相手側も気軽に話を聞きやすくなります。これまでなかなか面談を了承してくれなかった顧客には、オンライン上での面談を提案してみてはいかがでしょうか。

オンライン営業のデメリット

オンライン営業のデメリット

オンライン営業にはデメリットと呼ばれる点もいくつかあります。しかししっかりと理解し改善点を見つけることにより、逆に独自の営業ノウハウを生み出せるかもしれません。

相手の反応が薄くなる

オンライン営業はツールを使うことにより、相手と顔を合わせながらの面談が可能です。しかし対面に比べるとどうしても相手の反応が薄くなる傾向にあり、好反応なのかどうかを判断しにくい場合があります。

相手の反応が薄いと反応を引き出そうとするあまり、一方的に話してしまう営業もいます。しかしそれでは相手の本音を引き出すことはできません。営業で大切なことは上手なトークではなく、相手が何を求めているかを知ることです。

より注意深く話を聞くことを意識し、相手に意見を求めたり質問を投げかけたりしてみてください。オンラインツールに顧客側が慣れていない可能性も考えられます。こまめなコミュニケーションで信頼関係を構築することにより、徐々に相手も反応を示してくれるようになるでしょう。こちら側も少しオーバーなリアクションで対応すると思いを伝えやすくなります。

ツールの不具合で中断してしまう

インターネット環境さえあればどこでも商談が可能なオンライン営業ですが、通信環境が悪いと途中で中断してしまうリスクもあります。面談がはじまってからのツール調整や不具合は相手側にとって失礼にあたります。不愉快な思いをさせてしまうこともあるかもしれません。

面談する前には、しっかりと通信環境を整えておきましょう。マイクやカメラのテスト、通信速度の確認、ツールの設定など細かいことも多いですがスムーズな商談には欠かせません。しかしどんなに環境を整えていても、不具合が出てしまうことはあります。そのような時の対処法をあらかじめルール化しておくことで、当日になっても慌てずに対処できるでしょう。

顧客とのクロージングが難しい

商談を進めていくうえで重要なのがクロージングです。クロージング技術が上がれば成約率はグッとアップします。クロージングに大切なのは顧客との信頼関係ですが、対面営業に比べオンライン営業では少しハードルが高く感じるかもしれません。

なぜなら信頼関係を構築するための雑談が広げづらく、訪問も不要だからです。そのため別の方法で顧客との信頼関係を築く必要があります。相手が話しやすいように声のトーンを上げる、そしてハキハキを話すことを心がけましょう。相手の悩みをとことん聞くことも大切です。

オンラインでのクロージングが難しいと感じる場合は、クロージングのときのみ訪問するのも一つの方法です。両方のメリットを上手く使い分けることで、効率的かつ成約率の高いクロージングを行なうことができるでしょう。

顧客の情報が掴みにくい

対面営業は訪問するので顧客の事務所の様子から雑談を広げたり、企業全体の雰囲気を感じ取ったりすることが可能でした。しかしオンライン営業の場合は、画面に映っている部分しか情報がありません。写るのは顧客の上半身と事務所の一部のみです。背景をツールで加工している場合は更に情報が少なくなります。

そのため顧客が話す内容からしか情報が得られず、ニーズをつかみ取るのに時間がかかることもあります。付き合いが長い顧客であれば問題は少ないかもしれません。しかし新規顧客の場合は、訪問と組み合わせながら営業活動を進めていくとよいでしょう。

オンライン営業で成果を上げるコツ

営業で成果を上げるコツ

これまでの営業手法が通じず、悩みを抱えている営業は多くいます。どの手法も最終的なゴールは同じですが、求められるスキルは異なります。これからは時代に合わせ、柔軟に営業スタイルを変えていくことが求められるでしょう。ここではオンライン営業で成果を上げるコツを3つに分けて紹介します。

ツールの状態を事前に確認する

ツールの状態確認は、オンライン営業を行なううえで大切なポイントです。面談前に次の確認を行いましょう。

  • 通信がスムーズな環境か
  • マイクとカメラは正常に動作するか
  • パソコンの充電は足りているか

面談の時間を頂いたにもかかわらず、こちらのトラブルで中断してしまえば二度と面談の機会をもらえなくなる可能性もあります。機械に不慣れな場合は、面倒だと感じるかもしれません。しかしオンライン営業には欠かせない作業なので、忘れずに行ないましょう。

アイスブレイクを取り入れる

アイスブレイクとは直訳すると「氷を溶かす」という意味です。営業活動においてアイスブレイクとは、緊張をほぐすためのコミュニケーション手法の一つになります。

対面営業と違い、オンライン営業では雑談の情報も少なく用件のみになりがちです。そのため面談が単調になり、信頼関係が構築しづらいのが難点になります。そこで役に立つのがアイスブレイクです。

初対面の相手とオンラインで面談するときは、名刺交換の代わりに軽く自己紹介をしてみましょう。はじめに面談内容と関係ない趣味や休日の話をすることで、心理的距離も近くなるはずです。季節に関する話や、顧客の事務所がある地域の話題を振ってみてもよいでしょう。アイスブレイクを通してリラックスすることで、相手側も本音を話しやすくなります。

画面への写り方・声の調子を意識する

画面への写り方、声の調子で印象は大きく変わります。カメラの設定と同時に位置や背景にも気を配りましょう。

カメラを見上げるような位置だと、相手から見れば見下しているように見えることもあります。逆に目線より下だと表情が暗く見えてしまいます。カメラの位置は目線と同じ高さがおすすめです。

背景はごちゃごちゃせずシンプルが基本です。背景は事務所内であれば会議室など落ち着いている場所、自宅の場合は壁を背にして余計なものは写らないようにしましょう。

声は大きすぎても小さくても聞き取りづらくなります。事前に自分の話し方を確認してみましょう。社内でオンラインツールを利用してテストするのがおすすめです。

前日に確認のメールを送る

対面営業に比べて気軽に行えるオンライン営業は、その気軽さゆえに断られてしまったり、忘れられてしまうこともあります。直前に日程変更を提案されてしまうこともあるかもしれません。

そのようなことを極力防ぐためには、前日に確認メールを送るのが効果的です。どのように送れば良いか分からない人は、以下の文を参考にしてみて下さい。

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【確認(リマインド)メール】

件名:【株式会社○○の佐藤です】明日のお打ち合わせについて

株式会社●● 
部長 田中様

お世話になっております。
株式会社○○の佐藤です。明日がお打ち合わせの日となりましたので、確認のためご連絡いたしました。

【日時】12月3日13時~
【担当者】佐藤
【事前資料について】本メールに添付させていただきますので、事前にご確認をお願いいたします。

お打ち合わせの時間になりましたら、下記URLよりお入りください。
*** URL ***
当日お話できることを楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社○○
営業部 佐藤
080-1234-5678
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顧客の電話番号を知っている場合は、電話確認でも大丈夫です。前日にしっかりと確認することで丁寧な印象を与え、直前キャンセルのリスクも下げることができます。

オンライン営業ならではのメリットを活かして成果へつなげよう

ンライン営業ならではのメリットを活かして成果へつなげよう

オンライン営業のメリットとデメリット、オンライン商談で成果を出すためのコツについて解説しました。オンライン営業はどこからでも面談が可能になるため、効率的な営業活動やコスト削減を実現できます。一方で、これまでの対面営業と異なるスキルが求められるので、はじめは戸惑うことも多いかもしれません。

しかしオンライン営業ならではのメリットを知り、強みを理解できればこれまで以上の成果を上げるチャンスがあります。今後の飛躍のためにも、ぜひオンライン営業を積極的に取り入れてみてください。

この記事を書いた人

DX支援メディア編集長
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大手の営業会社で1年以上働いた経験があるライターが、客観的な情報を踏まえた上で、BtoB営業に悩まれている方に寄り添ったコンテンツを発信していきます。

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